Microsoftが、スポンサー付き検索結果表示サービスの試験プログラムを米国時間16日に開始する予定だという。事情に詳しい情報筋が明らかにした。
同社は以前から、検索結果に「お勧め」検索結果を表示してきたが、検索関連広告の大半については、Yahoo傘下のOverture Servicesなど、パートナー各社の表示に頼ってきた。同社は、キーワード検索広告販売計画の詳細を16日遅くに公表する見通し。このサービスは、GoogleやYahooに対抗する有料検索ネットワーク実現に向けた第一歩となる。
しかし、この計画に詳しい情報筋によると、MicrosoftにはOvertureとの提携を即座に解消する計画はないという。Overtureはここ数年、MSNにスポンサー付き検索結果を提供し、MSNはこれを検索結果ページの上の部分にを表示させてきた。MSNの利益を支えるのに一役買っているこの提携は、2006年6月に終了する予定となっている。この件について、Microsoftはコメントを差し控えた。
Microsoftは2年前から、Googleを上回る検索ネットワークをつくる計画を進めてきた。同社は今年に入って、YahooのInktomi検索技術を自社開発のソフトウェアと入れ替えている。しかし、Microsoftが自社の検索技術を完成させる一方で、昨年は検索サービスの稼ぎ頭であるキーワード入札システムの設計が軽視されていた。
2004年初めにOvertureから移っていたPaul Ryanが退社したことも、その開発が遅れた理由のひとつとなった。Ryanは、MSNが投入する検索エンジンに搭載される通貨処理エンジンの責任者だった。
それでも、検索エンジンをつかったマーケティングからの売上増加により、幅広い開発や実験が行われるようになっている。有料検索市場は今年、40億〜50億ドルの間の規模になると見られている。Microsoftはまた、この分野の収益を、パートナーと分配するのではなく単独で確保したい、との考えを明らかにしている。
インターネット業界のアナリストらは、Microsoftのこの動きを概ね肯定的に捉えている。
Carris and CompanyのインターネットアナリストDavid Garrityは「長い目で見ると、Microsoftは3番目の主要有料オンライン検索広告プラットフォームへと進化しつつある。これにより、世界の大企業上位2000社にランクインするような広告主が新たなキーワードを購入できるようになり、それが市場の成長を支えていくものと思われる」とリサーチメモに記している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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