MicrosoftのBusiness Solutions部門が、互換性のないビジネス管理プログラムをまとめるという、数年越しの取り組みの最初の成果を発表した。
Business Solutionsは、MicrosoftのなかでERP(Enterprise Resource Planning)ソフトウェアの開発を担当する部門だ。ERP市場では、OracleやSAPなどの競合が世界制覇を狙って戦っている。各社が提供するERPソフトウェアは、顧客からの電話応対から、工場での組み立てライン管理に至るまで、企業における広範な業務を自動化することを目的に設計されている。
Microsoftは、サンディエゴで開催中の年次カンファレンス「Convergence2005」に、ERP製品の顧客やパートナーを集め、開発中の製品について大々的な宣伝を行っている。Microsoft会長のBill Gatesも9日に基調講演を行う予定だ。また、Business Solutions事業部を統括するDoug Burgumも7日に講演を行っている。Burgumは、2001年にMicrosoftに買収されたGreat PlainsでCEOを務めていた人物だ。
Microsoftは同カンファレンスで、買収により獲得した4つのERP製品を統合する計画の進捗について説明を行った。同社は現在、「Project Green」(開発コード名)というプロジェクトの下でこの作業を進めている。Project Greenが完了するのは3〜4年後だが、Microsoftでは、低価格で使いやすい製品を提供することにより、ライバルとの競争を有利に運びたいと考えている。
「ボトムアップでERP製品を再設計する方法を考えながら、まるで配管工のような感覚でGreenに着手した」とMicrosoftのSmall and Midmarket Solutions & Partner Groupで戦略担当ゼネラルマネージャを務めるJames Utzschneiderは言う。
Microsoftは年内にProject Greenの成果物の一部をリリースする計画だ。同社はまず、秋に「Great Plains 8.5」をリリースし、それに続いて、「Axapta」と「Navision」それぞれの最新バージョンをリリースする。AxaptaとNavisionの最新版には、同部門のほぼすべての製品に共通するユーザーインターフェースなどが組み込まれる予定。また、各プログラムで共通のウェブポータルやビジネス管理レポート、相互運用性ツールが提供されるため、ユーザーは、簡単に操作や保守を行えるようになる。
Utzschneiderによると、各プログラムは2008年頃には、共通のコードで動くようになるという。その結果、プログラムの開発効率や保守性が向上する。また、ソフトウェアのカスタマイズや修正を容易にする技術も組み込まれる予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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