Microsoftは、経理ソフトなどのビジネスアプリケーションを開発する部門を強化する目的で、社内の指揮系統を整理した。
Microsoftが米国時間3日に明らかにしたところによると、Business SolutionsグループのシニアバイスプレジデントDoug Burgumは今後、最高経営責任者(CEO)Steve Ballmerの指示を直接仰ぐことになるという。これまでBurgumは、Microsoft Officeデスクトップアプリケーション開発部門のトップの監督下にあった。
組織改造の一環として、中小企業向けのサーバーソフトウェアやそのほかの製品の販売を担当する同社幹部のOrlando Ayalaは、Burgumに直属することになる。Ayalaはこれまでの役割に加え、Burgumが担当する部門の最高執行責任者(COO)を務める。両部門は部分的に同じ製品を取り扱うため、Microsoftは両部門を緊密に連携させる計画だ。
Microsoftは経理や人事、在庫管理などのビジネスアプリケーションの開発に重点を置くようになってきており、今回の指揮系統の整理はこの戦略に対する会社の姿勢を表すものだ、と同社はいう。
「世界中の中小規模の企業顧客にビジネスアプリケーションを提供するというわれわれのミッションは、揺るがない」と、Burgumは声明のなかで述べた。
Microsoftは2001年に11億ドルでGreat Plains Softwareを買収し、市場に参入した。以来、中小企業に特化したLawson Softwareや英国のSage Groupをはじめとする多数のソフトウェアメーカーと競合している。
買収と同時に、当時Great PlainsのCEOを務めていたBurgumがMicrosoftに移籍した。同氏は、かつてGreat Plainsの本社があったノースダコタ州ファーゴを拠点に今も活動している。
その後、MicrosoftはデンマークのソフトウェアメーカーNavisionを買収し、Business Solutions部門の活動を国際的に拡張してきた。同社はまた、セールスやマーケティング、カスタマーサービス関連の新しいアプリケーションを製品ラインに追加してきた。同社は、今後5年間にわたり年間20億ドルずつの資金を投資して、中小企業や年間売上10億ドル以下の企業を対象にしたアプリケーションの販売やマーケティング、開発に取り組むという。
Microsoftは同部門の収支を明らかにしていないが、AMR Researchによると、同社の320億ドルを越える昨年の年間売上に比べれば微々たるものだが、同部門の昨年の売上は6億5900万ドルだったという。
AMRによれば、Microsoftのシェアは、210億ドル規模といわれるERP(Enterprise Resource Planning)市場のうちの3%で、SageやOracle、PeopleSoft、SAPに追随しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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