ソニーは、現行のMD(ミニディスク)を汎用記録メディアへと進化させた「Hi-MD」規格を拡張し、MP3形式の音楽データに対応するとともに、デジタル静止画像にも対応する「Hi-MD PHOTO」規格を新たに追加したと発表した。
これによって、より多彩な音楽データ形式を扱えるだけでなく、音楽とともにデジタルスチルカメラの画像も楽しめる融合商品の提案など、「Hi-MD」の利便性を最大限に生かした商品展開が可能となる。今後、オーディオ業界だけでなくデジタルスチルカメラ業界に対しても、「Hi-MD」規格の採用を広く呼びかけていく方針。
「Hi-MD」は、04年の発売以来、オーディオ規格である「Hi-MD AUDIO」を中心に利用されてきたが、今回、このオーディオ規格を拡張し、新たにMP3形式の音楽データにも対応した。従来のATRAC3plus、リニアPCMに加え、今MP3形式への対応により、用途に合わせて音楽データ形式を選択できるようになる。
また、新たに策定した「Hi-MD PHOTO」規格は、「Hi-MD」フォーマット化された現行MDおよび1GBの「Hi-MD」専用ディスクに、デジタル静止画像を記録・再生できる規格。汎用記録メディアという特徴を生かして、デジタルスチルカメラ用の新しい記録メディアとして「Hi-MD」を利用することも可能。
画像記録方式は、デジタルスチルカメラの標準である「DCF/Exif」規格に準拠。また、画像を一覧表示して快適に保存データを検索できるなどの利便性を高めるために、サムネイルキャッシュファイルの保持を規定している。これによって、デジタルスチルカメラ機能付きの「Hi-MD」機器で手軽に画像を記録し、撮った画像をディスクにそのまま保存したり気軽に人に渡せるほか、音楽と画像を1枚のディスクに記録して音楽を聴きながらスライドショーが楽しめる融合商品などの提案も可能になる。
同社では、(1)MP3に対応した「MZ-RH10」、(2)MP3対応と「Hi-MD PHOTO」規格に対応し、デジタルスチルカメラ機能を搭載した「MZ-DH10P」─―を3月10日に国内で発売する予定。これを皮切りに、今後「Hi-MD」規格をさらに発展させ、幅広いユーザーニーズに対応する商品展開を目指す。
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