Microsoftのスパイウェア対策ソフトによって、ハードディスクに保存されたデジタル写真や楽曲のコレクション、作業ファイルが削除されてしまうのではないかと、心配している人に朗報だ。
最悪の事態が発生した場合にユーザーはMicrosoftから5ドルのキャッシュバックを受けられるようになった。5ドルあれば、iTunesで楽曲を5曲購入できる。
AntiSpyware BetaのEnd-User License Agreement(EULA)には、同ツールが原因で被害が発生した場合、Microsoftは最大5ドルを払い戻すと書かれている。AntiSpyware Betaは、スパイウェアやアドウェアをはじめ、さまざまな「不要ソフト」からユーザーを守るために、Microsoftが無償提供しているソフトウェア。
EULAには、「これは、Microsoftが被害の可能性を認識していた、もしくは認識しておくべきであった場合にも適用される」とアルファベットの大文字で目立つように書かれている。
大半のユーザーは、ソフトウェアをPCにインストールする際、ライセンス契約の内容をよく読まずに、「イエス」とクリックしてしまう。だが、ライセンスをよく読むと、広告が配信されるか否かや、個人情報がどう利用されるかなど、明らかに必要な情報が書かれている。それでも、大半の人はこれを読み飛ばしてしまう。
ライセンス契約の内容を読まない人があまりに多いため、スパイウェア対策企業のPC Pitstopは先ごろ、契約文に書かれたアドレスに電子メールを送信すればお金を支払うという内容の条項を契約文に盛り込んだ。同社のウェブサイトによると、合計3000件のダウンロードがあった4カ月後に、やっと1人のユーザーがこの企画を利用して1000ドルの小切手を手にしたという。
ただ、MicrosoftのキャッシュバックはPC Pitstopとは内容が異なる。同社が補てんしてくれる金額は5ドルまでである。
「MicrosoftやMicrosoft製品のサプライヤは、ユーザーが受けた被害に対して最大5ドルを補てんする。ただし、それによる派生的な損害や逸失利益、間接被害、付随的被害についてはこの限りではない」とEULAには書かれている。
この件についてMicrosoftにコメントを求めたが回答は得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果