富士通は、今後数週間以内にも新しい大型サーバを発表すると見られている。冷蔵庫ほどの大きさのこのマシンは、最大で64基のItanium 2プロセッサを搭載し、同社がメインフレームの開発で培った技術を盛り込んだハイエンドの機能が搭載するといわれている。
このシステムは、富士通とIntelが2003年に発表した提携の成果となるものだが、予定より数カ月遅れての登場となる。当初、64プロセッサモデルは2004年末までに登場する予定で、さらに2005年末までには、128プロセッサ搭載の後継モデルが登場することになっていた。
富士通では、このシステムに関するコメントを控えた。だが、先週開催されたLinuxWorld Conference and Expoでのプレゼンテーションのなかで、同社のある幹部は、このシステムが「まもなく登場する」と語った。また、同社の計画に詳しい情報筋は、この登場が4月になるとしている。
このサーバは、WindowsとLinuxのどちらでも動かすことが可能と見られる。富士通は、ハイエンドサーバの機能をWindowsとLinuxに持ち込むために、MicrosoftおよびRed Hatと提携関係を結んでいる。
メインフレームは、柔軟で信頼性が高く、大量のトランザクションを処理できるハイエンドシステムだが、富士通のItanium搭載マシンは、同社がメインフレームで培った技術を主流のサーバに移植しようという取り組みの一環となる。また、同社はItaniumをサポートする一方で、Sun Microsystemsと提携し、メインフレームの機能を、両社が共同で開発したSparcプロセッサ搭載システムに組み込もうとしている。
新しいItaniumサーバに搭載されるメインフレームの機能のなかには、システムを最大で16パーティションに分割し、各々のパーティション内で違ったOSを動かせるというものがある。また、富士通が設計した「crossbar」スイッチも組み込まれる。同社によると、このスイッチは個々のプロセッサとI/Oサブシステム間のトラフィックをルーティングするものだという。
富士通はすでにItaniumサーバを販売しているが、ただしIntelの設計をベースにした4プロセッサ構成の比較的特徴のないモデルである。
富士通の新Itaniumシステムにとって、最大のライバルとなるのは、123基のItanium 2プロセッサを搭載可能なHPのSuperdomeだ。SGIからは数百基のプロセッサを搭載したItaniumサーバが出されているものの、これは高性能技術コンピューティングというニッチな市場向けのものだ。この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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