Intelはまだテレビをあきらめていなかった。
Intelは米国時間24日、イスラエルの半導体メーカーOplus Technologiesを買収した。これによりIntelはデジタルテレビとセットトップボックス向けの製品を充実させていく予定だ。契約の内容は明らかにされていないが、イスラエルのマスコミ報道によると、IntelはOplusに1億ドルを支払ったという。
Oplusはデジタルテレビなどのディスプレイ向けにチップを製造するメーカーで、今後はIntelの Digital Home Groupの一部となる。Digital Home Groupは幅広い家電製品向けにチップを製造している。
2004年10月にIntelは、テレビ用にLCOS(Liquid Crystal on Silicon)チップを製造する計画を中止しており、同社がデジタルテレビ市場への参入をあきらめたとの憶測もあった。ところが、同社の広報担当によると、実際はOplusの助けを借りながらさらに広範囲の市場を狙って努力を重ねるつもりだという。
LCOSチップはテレビ市場全体のごく一部に用途が限られたが、Oplusの技術は適用範囲が広いと、Intelの広報担当Bill Calderは述べる。
Oplusが提供するような製品は、米国のライバルメーカーPixelworksやGenesis Microchipも製造している。これらの製品は、高品位テレビで利用されている。Oplus製品の「Rembrandt」「Matisse」などは、ほとんどの種類のデジタルテレビに対応するとCalderはいう。
プラズマテレビや液晶ディスプレイテレビのほか、プロジェクターシステム、LCDマルチファンクションモニターにも、Oplusの製品は対応しているとIntelは述べる。
また、Oplusのウェブサイトによると、同社は日本ビクターやBenqに代表される多数の家電メーカーとも取引の実績がある。どれもIntelが自社のチップを販売したい相手ばかりだ。
Oplusの技術がIntelの家庭用PC向けのチップセットに採用される可能性もある。Intelはデジタルホームで利用するPCのプラットフォーム作りに取り組んでいるからだ。しかしCalderは、この可能性についてはコメントを控えた。
Oplusの最高経営責任者(CEO)Yair Alpernによると、OplusはまずIntelの子会社になるという。また、Oplusの従業員数はおよそ100人だと、Intelが発表した声明には書かれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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