インテル、新しいCentrinoに期待を託す - (page 2)

John G. Spooner(CNET News.com)2005年01月20日 21時05分

選択の悩み

 最近の消費者向けノートPCはデスクトップ代替機とも呼ばれ、大型で低価格のマシンに多くの人気が集まっている。Intelは新しいCentrinoで、こうした流れを変えようとしている。同社は新しいCentrinoで軽量ノートPCの性能を向上させて、これらの製品をさらに普及させ、同時にノートPC市場でのシェア拡大をねらっている。

 消費者はここ数年、2kg台のノートPCを購入できるようになっている。だが、こうしたシステムには一般的に妥協がつきものだった。2kg台のマシンと、これより重い3kg超のモデルを比較すると、前者はパフォーマンスで劣るか、後者より高価になる。後者は、高性能プロセッサや大容量ハードディスク、あるいは大型画面が搭載されており、お買い得になっている。そこで登場したのがSonomaだ。

 IntelはSonomaで、クロックスピードを2GHzから2.13GHzへと引き上げ、バススピードも400MHzから533MHzへと高速化している。同チップには多くのウイルスを遮断する技術も搭載されるが、こうした技術がIntelのノートPC用チップに盛り込まれるのは初めてのことだ。新チップを採用したノートPCは既存のCentrino搭載機よりも、同じ消費電力あたりの性能が約12%向上しており、また最初のCentrinoノートPCとの比較で25%向上している、とEdenは言う。

 主要メーカーの最初に投入するSonoma搭載システムは、1300〜1500ドルとやや高めの価格設定になっている。ただし、時間の経過とともにSonomaシステムの価格も下がり、消費者にはいっそう魅力ある選択肢となるだろう。

 米国小売店の売上を調査しているThe NPD GroupアナリストのSteve Bakerは、今のところ「(ノートPCの)平均販売価格である1300ドルより安いCentrinoノートPCはあまり見たことがない」と語っている。

 NPDが公表した12月の予備集計では、CentrinoとPentium Mプロセッサを搭載したノートPCのシェアは、全体の22%弱と1年前に比べて大きな伸びを示したものの、それでも売上の約27%を占めたCeleron M搭載システムや、売上の26%近くを占めたPentium 4システムには及ばなかった、Athlon XP、Athlon 64、Sempronを採用したAMDプロセッサ搭載ノートPCの売上はあわせて20%だった。

 「もしIntelが(Centrinoの販売台数を)増やしたいと考えているのなら、価格を下げる必要がある。約1300ドルという平均価格ラインを下回れば、非常に大きな値頃感が出てくるのは間違いない」(Baker)

 米国時間19日に発表されたDellのInspiron 6000は、Pentium Mと15.4インチ画面を搭載したものが約1300ドルからとなっている。トライバンドのIntelワイヤレスモジュール、512MバイトのRAM、60Gバイトのハードディスク、そしてCD-Rドライブを搭載したものは約1600ドルとなる。東芝も、Pentium Mと15.4インチ画面を搭載し約1500ドルからとなるSatellite S45-S331をはじめ、複数のモデルを投入している。

 IBMも、ThinkPadシリーズに新チップを採用している。同社は新チップと、ウイルス感染の被害修復や消失データの復活を行うRescue and Recovery 2.0などのIBM製ツールを搭載したThinkPad T43モデルを発売する。同社はT43の来月出荷開始を明言しており、この製品は各種のPentium Mプロセッサ、Intelワイヤレスモジュール、最大80Gバイトのハードディスクを選べて1499ドルからになる、と声明のなかで述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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