IBMが、アナリストの予想を上回る好調な2004年第4四半期決算を発表した。また同社は、今年も利益の二桁成長を達成する計画であることを明らかにした。
IBMは米国時間18日、12月31日締めの四半期に前年同期比16%増となる30億4000万ドルの純利益を計上したことを明らかにした。1株当たりの利益は1ドル81セントで、1株当たり1ドル75セントというThomson First Callが事前にまとめたアナリストらの平均予測値を上回っている。
IBMの会長兼CEO、Sam Palmisanoは声明のなかで、「IBMは、統合ビジネスモデルの強さが反映された、素晴らしい第4四半期決算を発表することができた。利益が初めて30億ドルを突破し、IBM史上最高の第4四半期決算となった」と述べた。
同四半期の売上高は7%(定率為替ベースでは3%)増の276億ドルに達した。同社の売上の約半分を占めるコンサルティング部門のIBM Global Servicesは、売上高を10%(定率為替ベースでは6%)伸ばした。IBMのハードウェア部門およびソフトウェア事業部の売上高は、前年比でそれぞれ4%および7%ずつ増加した。
同社はさらに2004年度通年の決算も発表し、利益が前年度比14%増の1株当たり4ドル94セントであったことを明らかにした。
同社は年金プランをめぐって従業員から起こされていた訴訟で、2004年第3四半期に和解金を支払うことに合意している。その影響を受けて、同社の通年の利益は減少している。IBMのCFO(最高財務責任者)兼シニアバイスプレジデントMark Loughridgeが電話会議で明らかにしたところでは、和解関連費用は約10億ドルにのぼる見通しだという。
年金訴訟の和解に関連した一時支払金を除けば、2004年度の1株当たり利益は5ドル5セントとなる。金融アナリストらの予測では、同社の今年の利益は1株あたり5ドル1セントに回復するとされていた。
Loughridgeによると、IBMは次年度も利益の二桁成長を維持できるという。同氏は、売上高の5%増や生産性向上、自社株買い戻しプランなどの施策を実現することにより、利益を10%増加させることが可能だと述べた。同氏は、売上高の増加を期待できる理由として、製品をアップグレードすれば買い替え需要が発生することや、新興市場が成長していることを挙げている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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