Apple Computerは米国時間1日に、新型iMacの発売が9月以降になるとの発表を行ったが、その翌日には同社の株価が最大8%下落した。
Appleは1日の晩に声明を発表し、現行iMacの受注を停止したこと、ならびに数週間以内に予定していた新モデルの発売が9月以降にずれ込むことを明らかにした。
その結果、新学期商戦でAppleに打撃を与えかねない空白期間が生じ、それが1日の時間外取引における株価下落につながった。この下落は、2日の通常取引時間帯まで続いが、しかしその後株価はやや値を戻し、前日終値比1ドル30セント安(4%減)の31ドルで取り引きされていた。
ここ数週間、Appleの株価は数年来の高値で取り引きされていた。だが、サンフランシスコで行われた同社のWorldwide Developer Conferenceで、一部で予想されていた新型iMacをCEO(最高経営責任者)のSteve Jobsが発表しなかったことを受け、同社の株価は6月28日から下げ始めた。Jobsの基調講演では新製品が初めて紹介されることが多い。
だが2日には、一部のアナリストがApple擁護に回り、この価格下落でApple株は買い時になると主張した。
Needhamのアナリスト、Charles Wolfは調査メモの中で、「まず、これは供給の問題であって需要の問題ではない。重要なのは、新モデルがクリスマス商戦には間に合うという点だ。Appleが現行iMacの製造を停止していなければ、このような騒ぎにはならなかった」と述べている。
Appleにとって重要なことは、新型iMacを現行モデルより確実に低い価格に設定することだ、とWolfは述べている。iMacはこれまで常に1200ドル以上で販売されてきた。
「iPodを購入し、Macの購入を考え始めたWindowsユーザーを獲得したいのであれば、AppleはエントリーレベルのiMacの価格を現行の1200ドルから1000ドル以下へ下げる必要がある」(Wolf)
Wolfによると、旧型iMacから新型に切り替わる間の空白期間により、Appleは9月締めの四半期に1株あたり約5セントの利益を失う可能性があるという。「Appleが9月期に約15万台のiMacを販売すると予想していたが、最悪の場合、この数が5万台にまで落ち込むかもしれない」(Wolf)
Appleは、iMacの問題は決算を終えたばかりの四半期には影響しないとしているが、9月末締めの四半期に対する影響についてはコメントを拒否している。同社は、6月末締めの四半期決算を7月14日に公表する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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