VeriSignは米国時間10日、マルチメディアメッセージ企業のLightSurf Technologiesを2億7000万ドル相当の株式交換で買収する計画を発表した。この買収は無線分野の取り組み強化を狙いとしたもの。
VeriSignはこの買収の一環として、画像メッセージ送信機能から互換性を持つメッセージサービスまで、データやコンテンツ配信用のさまざまな無線技術を、通信事業者に提供する計画だ。
この買収は、第1四半期末までにまとまると見込まれている。VeriSignでは今後もLightSurfの250人の従業員を雇用していくと述べた。
LightSurfは、携帯電話での画像メッセージ送信サービスを最初に提供した企業の1つで、2002年半ばには同社のサービスをSprintが初めて採用した。こうしたサービスは当初、役に立たない携帯電話の機能がまた登場したとして相手にされなかったものの、過去2年間は大成功を収めている。
「LightSurfが、VeriSignのインテリジェントなコミュニケーション/コマース/コンテンツプラットホームにもたらす戦略的な価値と、最先端のさまざまな機能に大きな期待を寄せている。LightSurfは革新的なマネージドサービスを提供し、また通信事業者を相手に素晴らしい成功を収めていることから、われわれにとってはまさにうってつけの相手といえる」と、VeriSign最高経営責任者(CEO)のStratton Sclavosは声明のなかで述べている。
かつては単なるPC指向の企業とみなされていたVerisignは昨年、無線市場への進出に向けて積極的な取り組みを開始した。Verisignは2004年3月に、遠距離通信事業者やビジネス向けのモバイルメッセージ用製品を提供するUnimobileを525万ドルで買収した。
Unimobileの買収計画が発表される2カ月前、Verisignは通信事業者向けに、必要なセキュリティ機能を提供しながら、これらの事業者が自社のさまざまなネットワークを統合するのに役立つ一連の新製品やサービスを発表していた。
LightSurfはカナダのBell Mobility、Kodak、Rogers WirelessやTelecom New Zealandをはじめとする多くの有名企業と取引の実績がある。
写真メッセージの送信サービスは、携帯電話サービスのあり方を変えることに一役買ったが、問題がないわけではない。LightSurfや他の企業の取り組みにもかかわらず、米国の各携帯通信事業者は、写真メッセージ送信に関していまだに「囲い込み」アプローチをとり続けており、写真メッセージのやりとりは、同じ通信事業者の端末同士でしか実現していない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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