ベリサイン、国際的なワイヤレス市場に照準

Marguerite Reardon(CNET News.com)2004年02月25日 17時17分

 セキュリティソフトウェアメーカーのVeriSignは、国際的なワイヤレスモバイル市場に狙いを定めている。

 VeriSignは24日(現地時間)、フランスのカンヌで開催されている「3GSM World Congress」で、一連の新製品やアップグレードした製品・サービスの発表を行ったが、これらはみな通信キャリアが適切なセキュリティを提供しながら、互いのネットワークを結びつけるのに役立つものだ。

 ワイヤレス技術は、人の働き方やコミュニケーションの取り方を変えている。だが、企業各社はネットワークのセキュリティを確保する問題に直面している。VeriSignの新しいスイート製品は、まさにこれを実現するためのツールだと同社では述べている。

 今回の発表の概要は以下の通りとなっている。

  • VeriSignはショートメッセージサービス(SMS)機能を拡張し、さまざまなワイヤレスネットワーク上で動作するようにした。具体的には、ポケベル、一方向および双方向電話、ワイヤレスアプリケーションプロトコル電話、Java対応端末とPDAを含む、あらゆるモバイル端末が、さまざまな暗号化機能を使ってメッセージを安全に送信できるよう、同社のメッセージサービス、マルチメディアメッセージサービス、セキュアなコンテンツ配信機能を強化した。同社はまた、スパムを減らすためのフィルタリング機能を提供し、サードパーティーからのコンテンツ配信も可能にするという。
  • VeriSignは、欧州、アジアと中東地域で広く使われているITUのGSM(Global System for Mobile Communications:汎欧州デジタルセルラーシステム)標準のサポートに追加した。これにより、VeriSignの顧客である通信事業者は、世界各地を移動するGSM加入者に、音声ローミング機能を提供できるようになる。
  • VeriSignはまた、各ワイヤレスデータネットワーク間でのシームレスなローミングを可能にするアプリケーションも開発した。Wireless Data Roaming Serviceと呼ばれるこのサービスは、既存の技術と新しい技術を統合したもので、通信事業者がそれぞれのワイヤレスデータネットワークを相互に利用できるようにするもの。またVeriSignは、請求、ネットワーク使用量の仲介、清算や決済を扱う、トランザクションベースのソリューションも開発した。同社は、新しいサービスのメリットについて、ユーザーがある場所から別の場所に移動する際に、サービスが中断されずにローミングできる点を挙げている。
  • VeriSignは、同社のRoamer View Serviceも拡大した。これにより通信事業者は、世界中でネットワーク活動を監視できるようになる。具体的には、同社はGlobal System for Mobile Communications-Mobile Application Partという、もう1つのプロトコルを新たにサポートした。
  • VeriSignは、複数の地域にまたがる課金と支払いサービスを国際的な通信事業者に提供するために、管理サービスプロバイダのBearingPointと戦略面で協力する契約をむすんだことを発表した。これにより、両社は協力して、世界的規模での販売、サポートおよび実装に取り組む。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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