Microsoftが先週、セキュリティの強化を狙って買収したソフトウェア企業に、思わぬオマケがついていることが明らかになった。そのオマケとは、同社のプログラムの所有権を主張する他社の存在だ。
Sunbelt Software(本社:フロリダ州クリアウォーター)は米国時間17日、Microsoftが前日買収したGiant Company Softwareのスパイウェア対策ソフトの一部に関して、自社に独占的な権利があるとの話を事実だと認めた。
Sunbeltが主張する独占的権利とは、同社だけがGiantのプログラム向けにSDK(ソフトウェア開発キット)を合法的に開発/配布できるという内容のもの。もしこれが本当なら、MicrosoftはGiantのプログラムにソフトウェアパートナー各社がリンクする前に、Sunbeltの許可を得なければならないことになる。Giantのプログラムはスパイウェアやスパム対策用だが、このようなリンクなしには、サードパーティのプログラムとうまく連動しない可能性がある。
Sunbelt社長のAlex Eckelberryは、Giant買収に関する「ビジネスおよび技術上の数々の問題」について、Microsoftの幹部と誠意ある話し合いを行っていると述べた。これまでのところ、両社の間に見解の相違や論争は発生していないという。
Microsoftは17日に声明文を発表し、GiantとSunbeltとの間でこれまでいかなる合意事項があろうと、今後自社が開発するスパイウェア対策システムの新バージョンはすべて、自社の所有物になると述べている。
「われわれが必要性を感じており、顧客にとって適切だと考える製品を市場に提供できなくするような事前の契約はない」とMicrosoftのAmy Carroll(セキュリティビジネスおよび技術部門製品管理ディレクター)は述べている。
さらにMicrosoftは、他のソフトウェア開発者に自社のプログラム利用を認める力をSunbeltが制限するとは予想していない、としている。
Microsoftは今後、Giantとの契約を履行し、2007年中ごろまでSunbeltに特別な更新を提供して、Giantのプログラムが新種のスパイウェアを発見できるようにする計画だ。
Microsoftはこの買収を発表した際、Giantの技術を使って、Windows PCへのスパイウェア感染を防ぐ計画を明らかにしていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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