Microsoftがエンドツーエンドのセキュリティアーキテクチャを現実のものにするため、次のステップに進み出した。
米国時間13日、複数の企業がMicrosoftのセキュリティアーキテクチャ「Network Access Protection(NAP)」をサポートすると発表した。Microsoftが7月に初めてNAPを発表した際には25社が同技術のサポートを表明したが、それ以来新たに18社が対応を表明している。
NAPとは、マシンがウイルスチェック済みであることを確認してからネットワーク接続を許可することにより、企業内ネットワークにウイルスやワームが侵入するのを防ぐ技術。ウイルススキャン技術とセキュリティポリシーが適用されたネットワークの組み合わせで、ポリシーに反するマシンの接続を拒否する仕組みだ。
NAPはオープンな標準技術をベースに開発されたセキュリティアーキテクチャで、Microsoftは発表当初から、同技術をサポートするパートナーを増やしていく意向を明らかにしていた。
この取り組みへの参加を先ごろ表明した企業の多くは、VPN(仮想プライベートネットワーク)を提供するベンダで、Check Point Software TechnologiesやNortel Networks、F5 Networks、Aventailなどが名を連ねている。
「VPNベンダの参加は重要だ。なぜなら、攻撃の多くはリモートユーザーが利用するマシンから行われるからだ」とMicrosoftのWindowsサーバ担当マーケティングディレクターSteve Andersonは述べる。「これらリモートユーザーはVPN経由でネットワークに接続する。われわれは、顧客企業がVPNで用いている技術を変更することなく、セキュリティポリシーを強化できるようにしたかった」(Anderson)
Andersonは、新しいパートナーの参加はNAPの進化にとって重要なステップになると説明する。Microsoftは11月に、NAPとCisco Systemsの競合製品である「Network Admission Control(NAC)」の間で相互運用を可能にすると発表している。両社は引き続き、別々に自社ソリューションの開発に取り組むが、顧客はどちらのアーキテクチャのコンポーネントを選択しても、単一のソリューションのなかにそれを組み込むことが可能になる。
NAPは、Microsoftがサーバ版Longhornを2007年に出荷するまで利用できない。Microsoftではそれまでに、十分な数の顧客を獲得し、顧客に完全なソリューションを提供するうえで必要な作業を完成させたいとしている。Microsoftは既に、当初サポートを表明した25社にソフトウェア開発キットを提供しており、各社は独自提供する追加コンポーネントの開発に着手している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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