スパムメールの広告を見て製品を購入するオンラインショッピング利用者が跡を絶たないことが、最新の調査結果から明らかになった。スパムメールの問題は、当面解決しそうにない。
迷惑メールを介して販売されるもののうち、最もよく売れているのが違法ソフトウェアだ。売り手は、数々の法律を犯してこれらのソフトウェアを販売している。
Forrester Researchが発表した調査結果によると、英国ではオンライン消費者の22%が、スパムメールの広告を見てソフトウェアを購入した経験があるという。
このような販売には、さまざまな問題が伴う。スパムメールの広告を見て商品を購入する行為は、スパマーによる電子メール大量送信を助長する。また購入者はソフトウェアの著作権を侵害することにもなる。さらに、品質の保証されていない海賊ソフトウェアがインストールされたPCは、ウイルスやスパイウェアに感染する可能性も高い。
これらの海賊ソフトウェアがトロイの木馬である可能性もある。スパマーは海賊ソフトウェアを使ってユーザーのマシンを乗っ取り、乗っ取られたマシンのネットワークを作り上げることだってできる。
「スパムメールで販売されているソフトウェアが、実際どういうものか、わかったものではない。何が入っていてもおかしくない」とClearswiftのプロダクトディレクターAlyn Hockeyはいう。
海賊ソフトウェアのユーザーは、例え著作権違反については心配が及ばなくても、こうしたソフトウェアをインストールすることによるセキュリティ上のリスクについては認識すべきだと、Hockeyは警鐘を鳴らす。
同氏によると、スパムメール経由で販売されるソフトウェアのなかで最もよく売れているのが、スパムメールやスパイウェア、ポップアップ広告をブロックする機能をうたうものだという。しかし、これらのソフトウェアのユーザー自身が、購入という行為を通して、スパムメールやスパイウェア、ポップアップ広告などの問題に加担しているとHockeyは指摘する。
Business Software Allianceの依頼で行われたForresterによる今回の調査結果からは、スパム行為には金銭的なメリットがないとして、スパマーが別の職業に就くようになるまでには、まだ長い時間を要することが明らかになった。
「スパマーの行動を止める唯一の方法は、彼らの懐を攻撃することだ。しかし、消費者が彼らからソフトウェアを購入すれば、彼らは金銭に困ることなく、これまで通りのビジネスやライフスタイルを維持できてしまう」(Hockey)
今回の調査からは、英国のオンライン消費者の90%以上がスパムメールを受け取っていることも明らかになった。調査は、6カ国で6000人以上を対象に行われた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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