Hewlett-Packard(HP)の最高経営責任者(CEO)Carly Fiorinaは米国時間7日、3年前の大型合併に伴う新しい事業モデルへの移行は完了したと述べた。同氏によると、今のHPに必要なのは、同社が打ち立てた戦略を確実に実行し、会社の成長を促進していくことだという。
Fiorinaは、ボストンで行われた金融アナリストグループとの会議の席上で、Compaq買収に伴って発生した新しい事業モデルへの移行作業は正式に完了したと述べ、HPが現在すべきことは、設定された目標を確実にクリアしていくことであると付け加えた。
HPが市場でのプレゼンスを高めるには、確実に粘り強く、計画を遂行していく必要があると、同氏は繰り返し述べた。
「新しい事業モデルへの移行は完了した。自らが望んでいたところまで来た」とFiorinaは述べる。「HPは、市場でリーダーシップをとるための製品ラインを構築してきたが、まさにこれを活用していく段階にきた。自分たちは、適正な市場で競争するための適正な商品が用意できていると認識している」(Fiorina)
Fiorinaは、IBMのPC事業売却については言及しなかった。しかし同氏は、HPはハードウェア市場に重点的に取り組んでいくと述べ、特にコンピュータ、プリンタ、デジタル画像製品に関する市場から離れる意思はないことを改めて表明した。HPはPC市場でDellに次ぐ2番目の地位につけている。
Fiorinaが強調した戦略には、ソフトウェア事業における成長を加速するための計画、既存顧客との取引を増やすための計画、コスト構造を改善するための計画、合併時に作成した管理ツールを不採算部門で活用する計画などが含まれている。
Fiorinaは、HPのコスト構造を改善するためには、人員整理も辞さない考えであることを示唆したが、今後の人員削減に関する詳細は述べなかった。Fiorinaは、人材の増強を図るため、従業員を新規に採用したり、既存の従業員を再教育していく計画だと述べた。さらに同氏は、収益力を高めるために、一部の業務については、ロケーションを移すつもりであると述べ、業務の海外アウトソーシングを行う可能性を示唆した。同社は11月に証券取引委員会に提出した書類のなかで、2005年前半の人員整理には2億ドルの費用がかかる見込みだと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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