政府のIT戦略本部は12月7日、情報セキュリティ政策に関する基本戦略を策定するための専門の機関を設けることを決定した。2005年初頭にも内閣官房を中心としたプロジェクトチームを発足させる。国家として統一した戦略を打ち出すのが狙いだ。
これは情報セキュリティ基本問題委員会の提言を受けたもの。同委員会は今年7月より、情報セキュリティ政策のあり方について議論を行ってきた。
今回の決定のポイントは、(1)「情報セキュリティ政策会議(仮称)」を設置し、政府の基本戦略を策定する、(2)内閣官房情報セキュリティ対策推進室を強化し、「国家情報セキュリティセンター(仮称)」を内閣官房に設置して同会議の事務局とする--の2点。
情報セキュリティ政策会議が取り扱う内容としては、基本戦略の策定のほか、情報セキュリティ政策の事前/事後評価、政府統一的な安全基準の策定、各府省庁の情報セキュリティ対策に対する勧告、緊急事態に対する対応などが挙げられる。
国家情報セキュリティセンターは事務局として基本戦略や安全基準などに関する案を作成する。また、各府省庁が行う情報セキュリティ対策の調整を行う。このため、各府省庁の情報セキュリティ担当職員の一部をセンターに併任させることも検討する。
来年初めに発足するプロジェクトチームは内閣官房情報セキュリティ対策推進室が中心となる。ここでは会議の構成員やセンターの業務内容、人員構成などについて検討を行うとしている。
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