東芝とメモリーテックは12月7日、1枚にHD DVDとDVDの情報を収録できる再生専用の2層ディスクを共同開発したと発表した。
今回開発された再生専用ディスクは、1枚のディスクにDVD層とHD DVD層を形成した片面2層構造になっているもの。光ヘッドに近い層にDVDの情報を、遠い層にHD DVDの情報を収録するという方式で、DVD層は4.7Gバイト、HD DVD層は15Gバイトの記憶容量を持っている。DVD層については、現在市販されているDVDプレイヤーで再生することが可能だ。
このディスクが実用化されると、ユーザーがDVDプレイヤーからHD DVDプレイヤーに買い換えた場合でも、1枚のディスクでコンテンツを視聴できるようになる。また、映画会社をはじめとしたコンテンツホルダーにとっても、HD DVDとDVDで同じコンテンツを収録できるのは大きなメリットだろう。さらには、DVD側に宣伝用のプロモーション映像やサウンドトラックなどの音楽情報を収録するなど、さまざまな応用も可能となる。
ディスクの製造は、メモリーテックが開発したHD DVD/DVD兼用の製造ラインで行うことが可能。HD DVD規格が現行DVDと同じ0.6mmディスクの2枚貼り合わせ構造を採用しているため、製造コストも片面2層の現行DVD-ROMやHD DVD-ROMとほぼ同等に抑えられるという。両社では、このディスクによってDVDからHD DVDへのスムーズな移行が可能になるとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス