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デジタルビデオ検索に大手各社が虎視眈々

Stefanie Olsen(CNET News.com)2004年12月06日 10時00分
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 Google、Microsoft、Yahooなどの大手各社が、デジタルビデオ検索用の新しいツール開発を密かに進めており、このままいけばお茶の間の支配権をめぐる戦いのなかで、大きな利益の行方を左右する技術開発競争が勃発することになるかもしれない。

 3社のなかでは、これまで明らかにされていなかったGoogleの取り組みがおそらく最も野心的なものだろう。同社に詳しい情報筋によると、Googleは同社がインターネットで既に実現している事柄をテレビで実現するための新技術を、放送局やケーブルネットワーク各局に売り込んでいるという。この技術は、主要ネットワーク局が保有する膨大な数のテレビ番組を仕分けし、そのなかからビデオクリップを探し出せるようにするという途方もないものだ。

 Googleの計画に詳しい情報筋によると、この取り組みの基盤には、来年投入される可能性の高い、インターネット専用ビデオ向けのマルチメディア検索エンジン開発計画があるという。同社は数カ月前から一部の主要テレビ局に対して新技術のデモを行ってきたが、この目的は各局と提携を結び、テレビ番組を検索可能なウェブ上のデータベース向けにそのビジネスモデルを開発することだと情報筋は言う。

 「Googleは、ウェブを使って書籍を検索できるようにしたが、テレビでもそれと同様のことをやろうとしている」と匿名希望のあるメディア幹部は述べている。

 これに対し、Googleはコメントを差し控えている。

 Googleがブロードバンド市場の要求を早急に満たそうとする一方で、Microsoftはケーブルテレビ局向けのインタラクティブテレビ市場を狙っており、そのために同社のMedia Center PCソフトが動く複合機を使おうとしている。情報筋によると、同社はインターネットやテレビ放送、ビデオ・オンデマンド・ネットワーク上で公開されている特定のビデオファイルを、Media Center PCやネット対応テレビを使って探し出す技術の開発を進めているという。同社は1月に開催されるConsumer Electronics Show(CES)でこの技術を披露する見通しだという。

 一方、Yahooはもっと身近なところに目を付けている。同社は、マルチメディア検索エンジンの発表を計画しており、すでにネット上にあるビデオクリップのインデックス化を、ウェブエンターテイメント/ニュースアグリゲーター各社と共同で進めている。ある情報筋によると、Yahooはこのサービスを2005年第1四半期に発表する計画だという。

 またAmerica Onlineもオーディオ/ビデオ検索分野に参入するだろう。同社は今年に入って、Singingfishというオーディオデータ検索会社を買収している。

 インターネットが成熟しはじめ、エンターテイメントのプラットフォームへと変化を遂げつつあり、またテレビ、PCとテレビの機能を兼ね備えた複合機、そしてネットワーク化された家庭の必需品となるなか、ビデオが脚光を浴びている。米国の3000万世帯近くの家庭がインターネットにブロードバンド回線で接続している現在、ますます多くの人々がオンラインでマルチメディアを快適に楽しめるようになっており、番組を楽しむ方法やタイミングに関して、視聴者にはかつてないほどの選択肢が生まれている。

 このような状況から、今後は膨大な量の新しいビデオライブラリが利用可能になるだろう。だがそれには、コンテンツを整理し、視聴者をそれに関連付けるための新しい検索技術が必要になる。インターネットの検索エンジンは、まとまりのない数十億ものウェブページが意味をなすようこれらを整理したが、それと同じような技術がビデオライブラリにも必要だということだ。

 ケーブルテレビの運営会社や各電話会社、そして衛星放送各社もビデオに力を入れており、テレビ、多機能セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ、複合型PC向けにインタラクティブなオンデマンドサービスを提供している。

 検索エンジンはいつの日かこれらのサービスをまとめ、増え続けるコンテンツを消費者が自由に見られるようにするものだと、複数のメディア企業幹部が指摘している。インタラクティブな番組ガイド対応機器メーカーは、既に検索機能の強化に乗り出しており、Comcastなどの企業はこれらのサービスと契約し始めている。同社は先ごろ、MicrosoftのITV部門とインタラクティブ番組ガイドの利用に関する提携契約を結んでいる。

 GoogleやYahoo、AOLにとっても、ビデオを検索可能にするサービスを提供すれば、極めて魅力的な新市場を切り開けることになる。マルチメディアに飢えた消費者を囲い込んでおけるだけでなく、年間約600億ドルをコマーシャルに注ぎ込む各ブランドの広告獲得に向けたアピールにもなるからだ。テレビに広告を出す主な企業はコマーシャルの効果に馴染んでおり、オンデマンドビデオが普及した暁にはインターネットのもたらすチャンスに目覚めることだろう。

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