富士通のハイエンドサーバおよびストレージ製品は、石川県の富士通ITプロダクツにて製造され、全世界に出荷されている。同社は、1979年より下位のサーバ装置およびストレージ装置、スキャナ、プリンタ等を製造していたPFU笠島工場に、上位ストレージ装置を製造していた富士通長野工場、上位サーバ装置を製造していた富士通沼津工場、およびプリント版ユニットを製造していた富士通熊谷工場を合併させ、2002年4月に設立した工場だ。
同社では、今年4月より生産革新への取り組みとして、トヨタ自動車の生産方式を取り入れているという。トヨタ方式の採用は、富士通 代表取締役社長の黒川博昭氏自らがトヨタ自動車 取締役社長の張富士夫氏に相談したことで始まった。トヨタのコンサルタントが月に二度富士通ITプロダクツを訪問し、改善案を出しつつ生産ラインの向上を図っているという。
富士通ITプロダクツ 常務取締役の高田正憲氏によると、「2005年度末までに、品質を2倍に、製造手番・棚卸資産などを半分にすることを目標として改革を進めている」としている。工場内のレイアウトも、検品・梱包・出荷待ちの工程を考慮して変更し、運搬の無駄を削減したという。これにより、「倉庫なども含めると、8400平方メートルものスペース削減を実現した」と高田氏。今後も効率の高いレイアウトやラインへと改善を進めることで、合計1万2000平方メートルのスペース削減をめざすとしている。
では、実際に工場の内部では、どのような工程でサーバやメインフレームなどのものづくりが行われているのだろうか。各ラインを訪ねてみた。
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