ニューメキシコ州にあるサンディア国立研究所で、複数のソーラーアンテナをつないだ発電装置を利用して、従来の発電方式に対抗できるレベルの電力を生み出せるかどうかを試すプロジェクトが行われようとしている。
同プロジェクトは、年末までに6基のソーラーアンテナを設置する。これらのソーラーアンテナから150キロワットの電気が生産される見込みだ。150キロワットとはおよそ40世帯分の需要を賄うのに十分な発電量だ。ソーラーアンテナを供給するStirling Energy Systemsは、同研究所の研究者らとともに、発電装置の効率テストも行う。
82個の鏡からなるソーラーアンテナは自動的に向きを変え、太陽光を最大限に取り込めるようになっており、日没後は動きが停止する。Stirling Energyによると、同システムはインターネット経由で監視できるため、最小限のメンテナンスで維持できるという。
同プロジェクトのリーダーを務めるサンディア研究所のChuck Andrakaによると、同プロジェクトは、いわゆるスターリングシステムを採用するソーラーアンテナをつかった世界最大の発電装置になるという。
熱駆動のスターリングエンジンは1816年に発明されたが、今日までその利用は特定用途に限られていた。サンディアプロジェクトのスターリングシステムは太陽熱でモーターを動かし電気を生成する仕組みになっている。
Stirling Energyの研究者たちは、このような発電装置が、太陽光の豊富な米国南西部で営業する電力会社や、ナバホ族居留地のような僻地にとって、現実的なエネルギー源になり、しかも有害物質も発生しないと考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス