CNET Japanは11月22日と23日の2日間、宮崎フェニックス・シーガイア・リゾートにおいて「New Industry Leaders Summit 2004」を開催した。2日目となる23日は「インターネット・モバイル・ソフトウェア関連分野におけるVC投資の展望」と題したキーノートセッションが行われ、ベンチャー経営におけるベンチャーキャピタル(VC)の果たす役割について議論が行われた。
スピーカーとして登場したのはジェネラル・アトランティック・パートナーズ日本代表の本荘修二氏、日興アントファクトリー ヴァイスプレジデントの近藤Nick直樹氏、グロービス・キャピタル・パートナーズ パートナーの仮屋薗聡一氏、ネットエイジグループ代表取締役社長の西川潔氏の4名。シーネットネットワークスジャパンCNET Japan編集長の山岸広太郎がモデレータを務めた。
「New Industry Leaders Summit 2004」の2日目には、ベンチャー経営におけるベンチャーキャピタル(VC)の果たす役割について議論が行われた |
近藤氏は「ベンチャーの中には、収益モデルをVCと一緒に考えればもっと伸びそうなところがたくさんある」として、VCはベンチャー企業が開発した新しいサービスをビジネスにつなげていく手伝いができると話す。
ただし、やみくもにVCを受け入れればいいというものでもないというのは4人の一致した意見だ。本荘氏は「株式公開までしか目がいかない経営者も多いが、株式を市場に放出したあとまで見据えた長期ビジョンを持って資金を受け入れていく必要がある」と忠告する。「いわば結婚のようなもので、2、3カ月“デート”をして相性を見たほうがいい」(同氏)
VCから社外取締役を受け入れる場合にも、「ベンチャーキャピタリスト1人だけではなく、業界に詳しい人など社外取締役を何人かバランスよく迎えればうまく活用できる」と仮屋薗氏は話す。
西川氏は「日本には市場にだぶついた資金があり、一部がベンチャー投資に流れている。これをぜひ使いこなしてほしい」とエールを送った。
個別セッションではドリコム代表取締役の内藤裕紀氏が国内Blog市場の展望について語ったほか、オールアバウト代表取締役社長兼CEOの江幡哲也氏が同社の事業戦略について紹介した。
サイバード代表取締役社長の堀主知ロバート氏がモデレータを務めたセッションでは日本テレビメディア戦略局メディア戦略部の佐野徹氏とビットワレット執行役員企画部統括部長の宮沢和正氏がそれぞれのモバイル事業戦略を語った。また、グロービス・キャピタル・パートナーズ パートナーの小林雅氏は、資金提供だけではなく人材を派遣するなどして投資先企業の経営に積極的に関与するハンズオン投資の現状について紹介した。
本サミットの詳細については後日CNET Japanでレポート致します。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス