米Sun Microsystemsは今週、デスクトップ環境向けJavaの次期バージョン「Mustang」(開発コード名)のソースコードを一般公開した。
SunのバイスプレジデントGraham Hamiltonによると、同社はJavaプログラマが開発に参加できるように、Java 2 Standard Edition(J2SE)6.0の初期バージョンのソースコードを自社サイトに公開したという。Java 6は、2006年前半に登場する予定だと、Hamiltonは述べた。
Sunは、組織同士が集まってJavaの仕様を決めるJCP(Java Community Process)に、より多くの外部開発者に参加してもらいたいと考えている。JCPでは、JavaにどのようなAPI(Application Programming Interface)を加えるべきかの採決も行っている。
「JCPで社外の人とAPIを設計するようになってから、APIの品質が改善されていることに気付いた。この開発手法をJ2SEのソースコードにも適用したい」とHamiltonは述べた。「より多くの人がソースコードに目を通せば、製品の品質が向上する」(Hamilton)
これは、外部の人にコントロールされるリスクを最小限に抑えながらJavaのオープン化を図るという、Sunの長きにわたる試みの最新のものだ。SunのJavaにとっての最初の敵は、ライセンス先でもあるMicrosoftだった。Microsoftでは、同じプログラムをどのマシン上でも稼働できるというJavaの重要なメリットをなくすため、JavaにWindows独自の機能を追加していた。
SunとMicrosoftは法的に和解したが、今度は、Javaに対するコントロールを手放したがらないSunと、そのことに苛立ちを覚えたオープンソース支持者たちとの間で、新たな対立が起きている。Sunは、何年にもわたってJavaのオープンソース化に関する問題に取り組んでいる。
Sunの経営幹部は以前、Javaのオープンソース化に反対していた。だが現在、Javaの一部分は既にオープンソース化されている。またSunは6月に、Javaの残りの部分もオープンソースにすると公約している。
Javaのソースコードを閲覧するには、JRL(Java Resource License)に同意する必要がある。JRLは、より多くのユーザーを開発プロセスに引き入れるため、Sunが2003年に導入したものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス