東芝、松下電器産業、日立製作所と日立の100%子会社である日立ディスプレイズの4社は10月29日、薄型テレビ向け液晶パネル製造および販売の合弁会社IPSアルファテクノロジを共同設立することについて正式契約を結んだ。東芝、松下、日立の3社が同日明らかにしたもの。新会社は、日立ディスプレイズが開発してきた横電界(IPS:In-Plane-Switching)方式を採用し、23〜32型のテレビ用液晶パネルを生産する。
IPSアルファは2005年1月1日に発足する予定。資本金は600〜700億円で、出資比率は日立ディスプレイズが300〜350億円(50%)、東芝と松下がそれぞれ150億円(21〜25%)、その他が0〜50億円(0〜8%)。取締役社長は、日立ディスプレイズの取締役社長である米内史明氏が兼務する。生産能力は、32型換算で年間250万台(2008年度下期に最大生産能力とする)。
IPS方式は、電圧が印加されると液晶分子が基板と平行に回転するため、広い視野角を確保できるうえ、見る方向による色調変化や全階調で色調変化の少ないことが特徴という。「上下左右170度の視野角のどこから見ても、自然な画像が表示できる」(4社)
さらに、テレビや大型モニタ用途に改良したAdvanced Super-IPS(AS-IPS)方式では、従来のIPS方式の開口率を約30%向上させて高輝度化を実現。独自の高色純度カラーフィルタなどを組み合わせることで、色再現性も向上させたとする。
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