カリフォルニア州レッドウッドシティー発--近い将来、ハッピーセットにハリウッドの最新作が付いてくるかもしれない。
DVDPlay(本社:カリフォルニア州ロスガトス)のCEO(最高経営責任者)Jens Horstmannは、当地で開催中のConsumer Technology Ventures Conferenceでプレゼンテーションを行った。このなかで同氏は、ファーストフード最大手のMcDonald'sがDVDPlayの開発したセルフサービス式レンタルDVD端末を導入しようとしていると語った。同氏によれば、McDonald'sは今後数年間で、全米1万3000件の店舗にこの端末を導入することになるという。
McDonald'sでは、コロラド州のデンバー近郊にある107店舗で、DVDPlayの端末157台を使った試験運用を進めている。また食料品販売大手のAlbertsonsやSafewayも、それぞれ数千カ所の店舗にDVDPlayの端末を導入する契約を結んだ。さらに、DVDPlayにとってはライバルにあたるBlockbusterのようなレンタルビデオ業者でさえ、この端末の開発に投資することを考えている。
「(レンタルビデオ業者は)のどから手が出るほど自動化を望んでいる」(Horstmann)
効率的とは言い難いレンタルビデオ業だが、DVDPlayの端末を導入すれば、人件費や家賃を大幅に削減できる。レンタルビデオ店のスペースの大半は収納にとられてしまう。Horstmannは、同社の端末が2台あれば、レンタル店は年間7万5000ドルを節約できるとしている。
またこの端末を使えば、破格の安値でDVDを貸し出すことも可能になる。ふつうの店舗なら通常3〜4ドルはするところを、DVDPlay端末なら1泊99セントから1ドルで貸し出せる。業者によっては、50ドル以上買い物をした客にはレンタルビデオを1本無料で貸し出す、といったキャンペーンの展開も考えられる。
この端末の唯一の大きな欠点は在庫の数の少なさで、小型機の場合はDVDを100枚、大型機でも350枚しか本体の内部に収納できない。そのため、DVDPlayでは新作タイトルしか扱わない。
同社では2つの方法で売上をあげることを考えている。まず、McDonald'sなどの多くの顧客には、端末本体を販売する方法を採る。この場合、レンタルからの売上は顧客のものとなる。端末の価格は1台約1万2000ドルとなっており、DVDPlayでは年間1000ドルの保守費用を徴収する。一方、Safewayをはじめとする数社に関しては、DVDPlayがシステムの所有権を維持し、レンタルによる売上は両者で折半する。
DVDPlayの端末はセルフサービスの写真端末やATMに近い外観となっている。端末上部に搭載された液晶画面では映画の予告編が流れ、DVDが収納されるシステム本体には、広告や、支払い用のクレジットカードの挿入口がある。設置スペースは約0.42平方メートルとなっている。
Horstmannは、「台車で搬入できる」し、約20分で設置可能だと説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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