カリフォルニア州モフェットフィールド発--Silicon Graphics Inc.(SGI)は米国時間26日、NASA向けに構築したColumbiaというスーパーコンピュータが最速記録を更新したと発表したが、実は同日ひそかにこれを上回る記録を残していたことが明らかになった。CNET News.comの入手した情報では、同システムは51.9テラフロップという記録を叩きだしたという。
SGIはColumbiaを発表した際、同システムの処理速度を42.7テラフロップ(秒間42兆7000億回の演算処理が可能)としていた。これは、世界最速を誇るNECの地球シミュレータ(35.9テラフロップ)や、挑戦者の最有力候補であるIBMのBlue Gene/L(36テラフロップ)を優に上回るスピードだ。
Columbiaが42.7テラフロップという新記録を叩きだした時には、同システムを構成する20台のサーバのうち、16台しか稼働していなかった。つまり、同システムに搭載される1万240基のItaniumプロセッサのうち、2048基は動いていなかったということになる。しかも、この遊んでいたItaniumは同チップの最新世代に当たるもので、1基につき9Mバイトの高速キャッシュを積んでいると、SGIのCEO(最高経営責任者)であるBob Bishopは説明した。
Columbiaのテストに詳しい情報筋によると、サーバ20台をフル稼働の状態にした同システムは、51.9テラフロップという速度で一定時間動作したという。また瞬間最高速度は61テラフロップを記録したが、これはIntel社長のPaul Otelliniが9月の時点で予想していた60テラフロップという速度をわずかに上回るものだ。
世界最速のスパコン開発を目指す各社の競争には各方面から注目があつまっているが、この結果は毎年6月と11月に開かれるスーパーコンピュータ関連のカンファレンスで公表される。主催者のJack Dongrraによれば、最新のTop500ランキングは11月8日に発表されるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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