ニューヨーク発--IBMは新たに2つのストレージ製品を発表したが、これについて同社では、これまでより低コストで高い性能を提供できると述べている。
IBMは米国時間12日、当地で開かれたプレスカンファレンスで、ハイエンドのディスクアレイ「DS8000」とミッドレンジの「DS6000」という2つの新製品を発表した。これらの製品は、IBMのPowerプロセッサ搭載サーバやメインフレーム向けに開発された技術を採用している。この技術を再利用することで、同社はパフォーマンスを劇的に向上させつつ、大幅なコストの引き下げを図っている。
IBMの Dan Colby(ストレージネットワーキング部門ゼネラルマネージャ)によれば、DS8000はこれまでの製品に比べて6倍も高速に動作するという。同製品は96ペタバイト以上のデータを扱うことが可能だが、このデータ量は米国議会図書館が保有する情報の4500倍以上になる。また、DS8000にはバーチャライゼーション(仮想化)機能も備わっており、複数の小型システムを使って処理している作業負荷を1台のハードウェアにまとめることも可能だ。
ミッドレンジ向けのDS6000は、ビデオデッキとほぼ同じ大きさでありながら、ハイエンド製品でみられる機能を備えた、小型で低価格のストレージアレイだ。ライバルのEMCから出ている競合製品は、同製品に比べて20倍の大きさで、かつ2倍のコストになると、Colbyは述べている。DS6000は、580Gバイトのストレージ容量を持ち、最大で67.2テラバイトまで拡張可能となっている。
今回発表された両製品は、IBMのストレージ製品群でハイエンドとローエンドの製品のすき間を埋めるものとなる。IBMの新製品での目標は、性能を向上させながら、低価格を維持するというものだ。
DS6000の表示価格は基本構成時で9万7000ドルからとなっており、またDS8000は約26万ドルとなっている。IBMでは、両装置の製品保障を3年から4年へ延長している。ライバル各社は2年間の製品保障しか提供していない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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