Silicon Graphicsが、ItaniumベースのLinuxマシンに高度なグラフィック機能を追加した。これは独自の機器で販売の拡大を図ろうとする同社にとって重要なステップといえる。
同社は現在、高度なコンピューティング機能をもった汎用機の各種モデルと、先進的なグラフィック機能に特化したモデルの2種類のコンピュータを販売している。これまで、グラフィック機能は同社独自のMIPSプロセッサとIrixオペレーティングシステム(OS)をベースとした従来からの製品ラインでのみ提供されていた。
チップが熱くなりづらい点やLinuxにない機能がIrixには搭載されている点など、従来製品にはまだいくつかの利点があるものの、Itaniumを採用した新製品ラインの方が価格が安いと同社の広報担当Ginny Babbittは述べた。MIPSベースのOnyxシステムはスタート価格が4万5000ドルであるのに対し、ItaniumベースのPrismシリーズはスタート価格が3万ドルで安いうえ、処理速度が向上している。
財政的に苦戦を強いられているSGIにとって、Itaniumベースのシステムは重要な位置付けを占める。Itaniumベースの製品を投入したことにより、同社では新たな顧客を獲得することができ、売上も伸びてきた。
2〜8基のプロセッサを搭載したローエンド向けのPrismシステムは3万ドル〜15万ドル、8基〜16基のプロセッサを搭載したミッドレンジモデルは7万5000ドル〜15万ドルに価格が設定されている。また、16基〜512基のプロセッサを搭載したハイエンドモデルのスタート価格は、20万ドルになっている。
MIPSベースのOnyxと同様、PrismシステムでもATIのグラフィックチップFireGLが採用されている。
Linuxベースのハイエンドグラフィックシステムで利用できるソフトウェアがほとんどないことが、SGIにとって悩みの種だと、Babbittは述べる。しかし同氏は、新たな提携によって状況が緩和される可能性があると述べ、Transitiveという会社のソフトウェアを使えばMIPS-Irix用に開発されたプログラムを修正しなくてもそのままItanium-Linuxシステム上で稼働できると付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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