マイクロソフト(マイケル・ローディング社長)は、9月28日に開催した「Microsoft Windows Embedded Developers' Conference(DevCon)Japan 2004」において、7月に米国で発表した「Windows CE 5.0」日本語版の提供を開始すると発表した。
「Windows CE 5.0」は、コンシューマエレクトロニクス製品/ゲートウェイ/工業用コントローラ/モバイルハンドヘルドデバイス/IPセットトップボックス/VoIPフォン/シンクライアントなどの小さいフットプリントを必要とする32ビットベースの次世代ネットワーク接続型デバイスを迅速に構築するための、最新のリアルタイム組み込みOS。
従来よりも約25%拡張した250万行をシェアードソースコードとして公開している。このため、統合開発環境“Platform Builder”に含まれるシェアードソースコードを、マイクロソフトやパートナー、競合他社と共有することなく、改変したプログラムを自社で保守することが可能となる。
新しいシェアードソースコードを改変したプログラムのエンドユーザーへの頒布には、ランタイムライセンスが必要となるが、シェアードソースコードの内容は、製品版だけでなく、Webサイトから無償で入手できる評価キットでも参照することが可能。
このほかの特徴は、(1)60以上の充実したデバイスドライバサンプルを提供、(2)ストリーミング再生の高速化を実現する「Fast Start 機能」、(3)家電機器やPCとの連携を実現する「UPnP A/Vプロファイル」のサポート、(4)先端ゲームアプリケーション向けの「Direct3D」モバイルなどの新機能、(5)よりセキュアな組み込み機器を実現するためのセキュリティ拡張を提供―─など。
さらに、03年9月に発表し、同年12月の「TRONSHOW」においてコンセプト実証プロトタイプを紹介した「T-Kernel」と「Windows CE」のブリッジフレームワークの実現にあたり、「Windows CE 5.0」でパートナーOSとの協調動作を行うために必要なアプリケーションインターフェイス(API)を実装している。今後、半導体/システムインテグレータ/ハードウェアベンダーなどのパートナーと連携しながら、実際のビジネスへと展開していく予定。
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