フォースフィードバック機能付きジョイスティックのメーカー、Immersionが米国時間22日に明らかにしたところによると、ソニーのPlayStation部門が同社の特許を侵害したとして争われていた裁判で、陪審員が同社の主張を認め、ソニーに8200万ドルの支払いを求める評決を21日に下したという。
同裁判の陪審員らは、カリフォルニア州サンノゼにあるソニーコンピュータエンターテイメントの米国法人がImmersionの2件の特許を侵害していると判断した。しかし同社は、判事がまだ判決を下していない点を挙げ、また結審後にソニーからの異議申立てがある可能性も明らかにした。この裁判は、米国連邦地裁のカリフォルニア北部地裁で審理されていた。
Immersion側では、今後の侵害を防止すべく永久差止め命令を請求するとしている。
ソニーは、次のような声明を発表し、この中で上告の意図を明らかにした。
「裁判所と陪審員の地道な審理には感謝するが、その結果にはもちろん落胆しており、同意することはできない。特許訴訟は非常に技術的なもので、判断が非常に困難であり、誤った判断が下されるケースもあまりに多い」(ソニーの声明)
Immersionに訴訟の標的にされた企業はソニーが最初ではない。Microsoftも昨年、Immersionが起こした特許侵害訴訟で2600万ドルの和解金支払いに応じている。
Immersionは、触れたときの感覚を利用して人間とコンピュータのインタラクションを拡張する触覚技術を専門に開発している。この技術の応用例としては、ゲーム中の動きをシミュレートして振動するジョイスティックなどがある。
Immersionは2002年にMicrosoftとソニーを提訴したほか、LogitechやKensingtonなどの企業に対しては技術ライセンス供与も行っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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