M・キューバン、ハードディスクを使った映画配信のアイデアをブログで披露

Scott Ard(CNET News.com)2004年08月25日 16時24分

 ハイテク起業家のMark Cubanは、高品位ビデオ、コンテンツの配信、売上の見通し、そしてガジェットに関して、興味深いアイデアをいくつも持っている。ただし、同氏がほかの「ビジョナリー」と異なるのは、その内容を熟知していることだ。

 同氏は先ごろ公開した長文のブログのなかで、ハードディスクやフラッシュメモリの急激な大容量化が続き、同時に価格も急落するなかで、DVDの時代がもうすぐ終わりを告げると主張している。Cubanの描いたあるシナリオでは、消費者がキオスク端末を使って映画を携帯可能なハードディスクにダウンロードし、家庭に持ち帰ったり、外出先で再生するようになるという。同氏はまた、「Netflixのようなレンタルのアプローチも考えられる。つまり、ユーザーは最初に100ドルを支払って200Gバイトの外付けハードディスクを借りる。その後は1カ月20ドルの料金で、新しいデータを入れた新しいディスクが送られてくる。そして、見終えたものはハードディスクごと返却する。簡単この上ない」という別のシナリオについても説明している。

 同氏の基本的な主張は、高品位ビデオはあまりにデータ容量が大きいため、消費者は大量のコンテンツを格納できるメディアを選ぶことになるが、9Gバイト弱しか入らない2層式DVDでは容量が足りない、というものだ。iPodがいとも簡単にCDを脇に追いやってしまった理由を考えれば、同氏に反論するのは難しい。しかし、音楽ファイルとビデオファイルの重要な違いはその容量にある。圧縮技術やダウンロード速度が大幅に改善されないと仮定すれば、Napsterなどのオンライン著作権侵害はさほど脅威とはならないが、同時にビデオオンデマンドのサービスも制限を受けることになる。

 Cubanの結論には同意できないかもしれないが、これは同氏がこの分野を熟知していることを示す良くできた考察。同氏が技術分野の素人でも一発屋でもないことを考えれば、それも当然といえる。同氏は1983年に、MicroSolutionsというSI企業を設立したが、同社は1990年にCompuServeに買収された時、年間約3000万ドルの利益を上げていた。その数年後、同氏は後にBroadcast.comへと社名を変更するAudionetを設立し、これを57億ドルでYahooに売却している。

 さらに最近では、Cubanは検索企業のIceRocketとMama.comを支援している。同氏は現在、全番組をHDTVで流すHDNetに関与しており、さらにNBAのDallas Mavericksのオーナーでもある。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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