HPは電話会議の中で、同社が抱える問題の多くは同社自身の経営能力が原因であると大筋で認め、直ちに経営幹部の入れ替えを発表した。
しかし、一部のアナリストはHPがその場しのぎの解決法を採る可能性があると問題視している。HPでは、経営幹部の入れ替えは日常茶飯事だ。同社はCompaq Computerと合併して以来、四半期決算が不振だったことは度々あった。
市場調査会社Illuminataのアナリスト、Jonathan Euniceは、「効率性重視のDellと、事業規模やサービス重視のIBMとの間の中間的な戦略を取っている点で、HPは基本的に厳しい立場に立たされていると言えるだろう」と述べた上で、「(同社にとっては)まさに、いばらの道だ」と語った。
McArthurによると、ストレージ部門では、HP自身が不振と述べている分野で同社のライバル企業が強みを見せているという。
「IBMはミッドレンジやテープ製品の売上が伸びているとしているが、それらは、HPが特に売上が落ちていると語っていた製品だ」(McArthur)
HPのPC部門も苦戦しているようだ。同社のPersonal Systems Groupの会計年度第3四半期の売上は、ユーロ高や出荷台数増加により、19%増加した。しかし同社の4〜6月にかけての出荷台数は、Dellのそれを下回った。またHPは欧州におけるノート型PCの出荷台数でもAcerの後塵を拝した。
HPとは対照的に、Ciscoの業績不振は、最近の景気低迷や顧客の購入サイクルに依るところが大きい。同社は7月に終了した会計年度第4四半期に、予想を上回る59億3000万ドルの売上を計上した。前年同期の47億ドルからの大幅増に加え、アナリストらが予想していた58億9000万ドルをも上回り、さらに5月時点に同社が発表していた予測値56億2000万ドルも大きく上回った。
純利益は予想通りの14億ドル(1株あたり20セント)で、前年の9億8200万ドル(1株あたり14セント)から増加した。
しかし、例年、上半期に比べ下半期の方が好業績の同社が、今四半期の業績は横ばいになりそうだとの見通しを示したことから、同社の株価は値下がりした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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