バージョン7.0の登場時期は?
「Windowsとの同時リリース」という同社のメッセージは何年も前から変わっていない。だが、最近浮上したいくつかの要因から、Microsoftが結局はLonghornを市場に投入する前に、IEのバージョン7.0投入に動くのではないか、との憶測が流れ始めている。
強力な検索機能をはじめ、各種の新機能が搭載される見通しのWindowsの新バージョンについては、リリーススケジュールが何度も延期されてきた。現時点では2006年の発売が見込まれているが、これに合わせてIEの新バージョンを出すとなると、丸々5年も間が空いてしまうことになる。
IEでセキュリティ上の欠陥が見つかる回数が増えたため、一部の開発者や、U.S Computer Emergency Readiness Team(US-CERT)といった知名度の高い組織でさえ、消費者に対して別のブラウザの利用を検討するよう求めている。
このような懸念から、Mozilla Firefox、Opera、Apple ComputerのSafariといった新しいブラウザが評判を高めることになった。調査会社のWebSideStoryによると、ごくわずかではあるものの、今夏にIEのマーケットシェアが数年ぶりに低下したという。
一方、Microsoftの開発者らはInternet Explorerの問題に関するウェブログを公開し、ユーザーに対してフィードバックを送るよう呼びかけている。
Longhornの技術エバンジェリストで、先日Internet Explorerチームに異動してきたDave Masseyも、ブログを公開して注目を集めている開発者の1人だ。少なくとも同氏は、スタンドアロン版が間もなく登場するといった話を抑えようとしている。同氏は、Longhornのベータが来年に予定されており、これと別にブラウザを開発する時間などないと説明している。
6月の後半、Masseyは自らのブログに、「今のところ、Longhornの一部として組み込む以前にInternet Explorerの新バージョンをリリースする計画はない。Windows XP SP2を完成させたチームは、Longhornに搭載する素晴らしいブラウザについて検討を開始することになる。現在集めているフィードバックが非常に有益なのはこのためだ」と書き込んでいる。
いずれにせよ、Microsoftにとっては、無償で提供する製品の新バージョンをリリースするメリットはあまりない、とアナリストは述べている。
Directions on Microsoftのアナリスト、Matt Rosoffは、「Internet ExplorerはMicrosoftにとって戦略的に重要な技術ではない。企業にはOutlookやOfficeなどを使って情報にアクセスしてもらった方が彼らにとっては好ましい」と話している。
新しいIEでの改良点
今回の改良でIEの外観はあまり変わらないが、なかにはユーザーがすぐに気付くような変更も含まれている。最新版での主な改良点は以下の通り:
最新のブラウザを含むSP2は、Microsoftのウェブサイトで公開されている。ここで入手できるのは、管理者が複数のコンピュータをアップデートする際に利用するバージョンだ。個人ユーザー向けのリリースは、同社のオンラインアップデートサービスを通して、数日〜数週間後から提供される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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