インテルのサーバ向けXeon最新版の発表に伴い、各サーバベンダーから同製品搭載のサーバが8月2日に続々と発表された。そのなかでデルは、同社サーバ製品PowerEdgeに最新版Xeonを搭載、第8世代サーバと位置づけている。「よりハイエンドな製品を提供し、基幹ビジネスにまで入り込んでいく戦略だ」(デル 代表取締役社長の浜田宏氏)というデルの目指すところは、「価格だけのデル」からの脱皮だ。
国内IAサーバ市場において、デルはNECとシェアトップを競っているが、「デルの製品は価格が安いから売れる」というイメージがつきまとっていることは浜田氏も認めている。同氏は、今回発表した第8世代サーバがハイエンドの分野にも十分通用する製品だとし、「数年以内には高価格帯のサーバでも必ずマーケットリーダーになる」と強気だ。
デル 代表取締役社長の浜田宏氏 |
今回発表されたのは、ラックマウント型サーバPowerEdge 2850および1850、タワー型サーバPowerEdge 2800および1800の合計4機種。すべての機種にIntel エクステンデッド・メモリ64テクノロジ(EM64T)対応のXeonプロセッサを搭載しており、64ビットへの移行がスムーズに行える。メモリ帯域が向上したDDR-400 SDRAMは、最大12Gバイトまで搭載可能だ。また、管理機能では、IPMI(Intelligent Platform Management Interface)1.5に準拠したシステムマネジメント機能、BMC(Baseboard Management Controller)をオンボードで搭載しており、さらにはオプションのPCIまたはオンボード搭載型リモート管理カードDRAC 4(Dell Remote Access Controller)で、遠隔監視・制御が可能となる。
PowerEdgeラックマウント型サーバは、同日より販売開始される。価格は2850が30万2400円から、1850が24万4650円から。タワー型サーバは10月より販売される予定で、価格は現在未定となっている。
新製品でエンタープライズビジネスの強化をねらうことはもちろん、デルでは8月より、大企業向け営業部門内にエンタープライズ専任チームを結成する。同チームは、技術コンサルティング部門であるデル・プロフェッショナル・サービス事業部と連携してシステムを提案し、サービスおよびサポートを徹底するという。
浜田氏によると、同社のプロフェッショナルサービスは「デルの売上の伸び率の数倍で伸びている」というほど好調。ただ、同サービスでは主に製品を販売する前の「プレセールス」サービスの提供に力を入れている。浜田氏は、「プレセールスのみならず、ポストセールスの質を向上させることも重要だ」と述べ、今後は販売後のサービスやサポートも強化するとしている。これに伴い、年内には基幹システム向けの「プラチナサービス」も提供するという。
「直販モデルを行ってきたからこそ、顧客の声がダイレクトに届く」という浜田氏は、サービスやサポートについての自信をみせた。「後発のため、規模は小さい。ただし、質の高さは保証する。今後規模を拡大してサービスメニューを増やしていくことで、顧客のニーズに応えていきたい」(浜田氏)
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