Time Warnerが米国時間28日、第2四半期決算を発表した。ケーブル事業部門がブロードバンド顧客を新規に獲得し、America Online(AOL)が広告の売上増加に貢献した結果、業績は予測を上回ったという。
同社が第2四半期に計上した純利益は7億7700万ドル(1株当たり17セント)。前年同期は、10億6000万ドル(1株当たり23セント)の純利益を計上していた。同社の2003年第2四半期決算の純利益額が高いのは、Comedy Centralケーブルチャネルの売却と、Microsoftから支払われた和解金によるところが大きい。
Thomson First Callによると、Time Warnerが計上した利益は、ウォールストリートのアナリストらの事前予測(1株当たり15セント)を上回ったという。
同四半期の売上高は、前年同期の99億2000万ドルを上回る109億ドルで、Thomson First Callの104億ドルという予測を上回った。
AOL部門が予想外に広告売上を伸ばしたことが、今回の決算の追い風となった。同部門は、21億ドルの売上高と、前年同期比13%増の営業利益を計上した。
同四半期のOIBITDA(利子,税金,減価償却費控除前営業利益)は、前年比30%増の26億ドルに達した。資産増減影響調整後のOIBITDAは17%増となる。
Time Warnerでは、映画や出版、テレビ、ケーブルといった主力ビジネスも好調だったが、今四半期の立役者は意外にも、長い間業績が低迷していたAOL部門だった。
スランプから脱したAOL
AOLでは広告ビジネスが、2001年の第3四半期以来初めて成長に転じた。2001年と2002年に業績が急降下した同部門にとっては、朗報だ。
AOLは、広告売上が同四半期に4200万ドル増加し、前年同期比23%増の2億2100万ドルに達したと述べた。業績改善は、有料検索広告によってもたらされたもので、Googleとの提携で勢いづいたという。有料検索の売上高は、前年同期と比べて3100万ドル増加して7200万ドルに達した。しかし、これは第1四半期の7400万ドルと比べて低い数値である。
AOLでは、2003年に広告売上が前年と比べて40%低下している。
Googleからの売上が広告売上増加の一助となったものの、第1四半期より売上が減少したことから、同四半期は有料検索分野が季節的変動のあおりを受けたことが分かる。Yahooは今月初め、有料検索ビジネスの業績が前四半期と比べて横這いだったと発表し、株価が急落している。
Soundview Technology GroupのアナリストJordan Rohanは、「有料検索はもはや急成長分野ではない」と語った。
広告関連の数字は伸びたが、第2四半期には米国の加入者数が66万8000人減少し、米国在住の加入者数は合計2340万人になった、とAOLは話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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