米軍の機密情報がPtoPネットワークに流出か

John Borland(CNET News.com)2004年07月28日 20時07分
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 新たに開設されたあるBlogに、イラクなどに駐留する米軍兵士や軍用基地からのものとされる写真や文書、手紙が掲載されている。同サイトの運営者によると、それらは全てGnutellaなどのPtoPネットワークからダウンロードしたものだという。

 「See What You Share」という名称の同サイトは1週間前に開設され、墜落した戦闘機の写真から海兵隊員の住所、氏名、電話番号を含んでいると思われる表計算ファイルの画面コピーに至るまで様々な画像を掲載している。

 このサイトを運営するRick Wallace(30歳)はサイトの中で、監視されていないPtoPファイル交換がどれほど深刻な安全保障上のリスクとなりうるかを米軍が理解するための一助にしたい、と掲載理由を述べている。CNET News.comが独自に行なった調査では、同サイトに掲載されている文書の真偽を実証することはできなかった。

 Wallaceは同サイトについて説明した投稿の中で、「技術の力をきちんと理解しないと、われわれ自身が自分たちの最大の敵となりうることを全ての人に知ってもらいたい」と述べ、さらに「コンピュータを所有する人々の間で何が共有されているのかをすべての軍/政府機関に直接見てもらいたい。『百聞は一見にしかず』と言われるように、(写真を見てもらえば)私がここで多くを語る必要はない」と付け加えた。

 Gnutellaが発表されて以来、監視されていないファイル交換は大きな問題とされてきた。共有の対象がMP3ファイルに限られるNapsterとは異なり、Gnutellaはハードドライブ内に保存されている全てのコンテンツの共有を可能にした。

 ネットワーク関係者がこれに素早く反応し、一部のユーザーは自分が認識している以上の情報を共有しているようだ、と警告した。そのような情報の例として、個人情報のほかに、クレジットカードやEコマース用アカウントで使うパスワードなどが含まれる場合のあるウェブの「クッキー」ファイルなどを挙げている。

 ファイル交換サービス企業に対して批判的な全米レコード協会(RIAA)などは、PtoPネットワークに対する規制強化の論理的根拠として、無意識のうちに個人情報を共有してしまう、このようなケースをしばしば指摘してきた。

 WallaceがCNET News.comに語ったところによると、彼はまず、数カ月前にGnutella を使ってzip形式で圧縮された秘密文書のファイルをダウンロードしたという。それらの文書には、「私用禁止」や「機密事項:NOFORN(NOFORNは軍隊用語で「not for release to foreign nationals(他国への開示禁止)」を意味する)」などのマークが付いていたという。Wallaceによると、それらの文書にはイラクにおける軍事作戦についてのリアルタイムな情報が含まれており、「(外部に流出すれば)多くの人命が奪われかねないもの」だという。

 Wallaceに対するインタビューは、彼が妻と暮らすドイツで行われた。陸軍将校の同氏はその中で、この問題についてドイツ内の軍情報部に連絡を取ったと語った。Wallaceによると、その情報は軍情報部の上層部に送られたが、ほとんど反応が得られず、彼が自身の故郷であるモンタナ州選出のConrad Burns上院議員の事務所に連絡して初めて、応答が得られたという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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