市場調査会社IDCが発表した調査結果によると、第2四半期の携帯端末市場は、いまひとつ熱気を帯びなかったという。これは、ユーザーが別の機器を買いに走ったことが影響したためだという。
IDCが米国時間27日に発表した調査結果によると、同市場の第2四半期の売上は、第1四半期と比べて若干増加したものの、前年同期と比べて2%減少したという。
「携帯端末は、技術も進歩し続けているし、価格も下がっているのに、今も多機能型モバイル端末との厳しい競争にさらされている。多機能型モバイル端末を使えば、基本的な携帯端末の機能を利用できる」と、IDCモバイルデバイスアナリストのDavid Linsalataはレポートのなかでコメントしている。
携帯端末メーカーがこの状況から抜け出す鍵は、GPS(全地球測位システム)やナビゲーション機能のような、他のテクノロジーを引き続き取り入れるように努力することだとLinsalataは述べた。
業界最大手のPalmOneの場合、出荷台数は第1四半期に比べ14.1%増加したが、シェアは前年同期と比べて1%も増えず、42%にとどまった。
Hewlett-Packard(HP)は2期連続で出荷台数が8%下がっており、シェアを3%落とした。それでも、市場シェア24.1%になった同社は、業界第2位の地位を維持している。しかし、HPの出荷台数は前年と比べれば39%増加しているほか、今四半期は、いくつかの新製品発売を予定していることから、好位置を狙えるのではないかとIDCは予測している。
HPは企業と個人双方のユーザーを狙っており、電話機能とエンターテインメント機能を追加したデバイスを発表しているとIDCアナリストのAlex Slawsbyは述べた。
「HPは、この市場の需要を少しでも取り込もうと必死だ」(Slawsby)
Sonyは7.8%のシェアで第3位の地位を保ったものの、日本以外の市場から撤退する計画を発表したことから、今後はシェアを落とすことになるだろう。同社はすでに、第1四半期と比べて14.6%、前年と比べて33.2%出荷台数が減少している。
Dellも第1四半期に比べ、若干だが後退し、シェアは6.6%になった。販売は、前年同期と比べて4.6%増えたが、第1四半期と比べて7.8%減少した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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