Aventailは20日、中小企業向けのSSL-VPNアプライアンス、Aventail EX-750を発表した。同社のエンタープライズ向けSSL-VPN製品のEX-1500とほぼ同等の機能を備えたもので、価格はEX-1500より最大35%低価格となる。
Aventailは、SSL-VPNに特化した製品やソリューションを提供する企業。1997年にSSL-VPN製品の販売を開始し、1999年にはSSL-VPNの設定から運用までをトータルに管理するSSL-VPNマネージドサービスを開始した。同社の製品は米国をはじめヨーロッパやアジアなど世界75カ国で販売されており、日本においてもテクマトリックスと三井物産が販売代理店となって同社製品を販売している。
EX-750は、同時ユーザー数が50人以下の中小企業や企業部署内での利用に特化したクライアントレスSSL-VPNアプライアンス。ロードバランシングや冗長性を必要としない組織に向けたもので、価格は従来製品の25〜35%安価となるため、初期費用の問題をクリアすることができる。
EX-750は、同社製品の共通プラットフォームとなるASAP(Anywhere Secure Access Policy)を基盤としている。同プラットフォームには、キャッシュ消去機能やデータ保護機能、ポリシー管理などの機能が統合されているという。7月下旬には同プラットフォームの最新版となる7.2が発売開始され、エンドユーザーの属性を検出して保護するエンドポイントコントロール機能などがより強化されるという。
Aventailアジア太平洋ディレクターのリチャード・ティン氏 |
「インターネットカフェなどの公共端末からアクセスした場合でも、高いセキュリティを確保することができる。競合他社の標準的なSSLキャッシュ削除機能には備わっていないブラウザ履歴とCookieの削除や、Internet Explorerのオートコンプリートのパスワード削除、ダウンロードしたファイルの削除なども可能だ」(Aventailアジア太平洋ディレクターのリチャード・ティン氏)
販売代理店の三井物産では、Aventailのマネージドサービスのノウハウを基に、ネクストコムとの協業で7月1日よりSSL-VPNマネージドサービスCyberWatch for SSL-VPNを国内にて開始した。同サービスは、AventailのSSL-VPNアプライアンスサーバを使用し、顧客のSSL-VPNシステムの稼働状況を24時間365日監視するというもの。登録ユーザー数ではなく、実際にアクセスしたユーザー数に対する従量課金を行うという。
ティン氏は、AventailがGartnerやFrost & Sullivanなどの調査会社からSSL-VPNベンダーとして高い評価を得ていると述べ、「SSL-VPNに特化した投資を行っているからこそ、Aventailはこの分野でマーケットリーダーの地位を確保できるのだ」とアピールした。
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