Sun Microsystemsが米国時間15日、投資会社TRC Capitalから株式の敵対買収の申し出があったことを発表した。TRCは、1株当たり4ドルで小規模な株式公開買付けを行い、1%以下の株式取得を目指すという。
注文代理人らによると、小規模な株式公開買付では、利益を確保することを目的として、買い手が市場価格以下で株式を購入するのが一般的だという。15日現在、サンの株式は3ドル77セント前後で取り引きされているので、今回の場合、TRCは損失を出す形で株式を購入する可能性がある。
6月24日に買い付けを表明した時点で、TRCはSunの株式を終値より6.8%低い価格で買い取ると申し出た。しかしその後、Sunの株価が値下がりしたため、TRCの支払額が多少割高になる可能性が出てきた。
TRCの最高経営責任者(CEO)Lorne Albaumによると、今回の買付提案では、買い付けの期限になってもSunの株価が提案の4ドル以下であった場合はTRCが取引を拒否できる条件になっているという。しかし同氏は、少なくとも今のところは、公開市場で購入する方が安くても提案通り買い付けを実行するつもりだ、としている。
損をしてまで株式を購入する理由については説明がなかったものの、AlbaumはSunが好きで、長期的に投資する考えであることを明らかにした。Sunの株価は、7月23日の期限前に買付価格以上に値上がりする可能性もあるが、Albaumもこのときまでに決断を下さなくてはならない。
一般投資家がこの株式を購入する場合、手数料はTRCが負担するため、投資家は支払う必要がない。一部の、特に100株以下の「端株」を所有する投資家は、このコストの負担回避に関心を示す可能性がある。
ある注文代理人は、「10株程度を保有する一般投資家は、売却手数料を無駄だと考える場合がある」と語った。
だからといって、これが小口投資家にとってうまみのある取引だとは限らない。
別の注文代理人は、「小規模な株式公開買付けは、人をだます格好のエサだ。自己所有株の株価を細かくチェックしない一般投資家から株をむしり取るようなものだ」と話している。敵対買収に携わってきたこの注文代理人は、このような投資家は公開市場より安い値段で株を手放してしまうことが多い、と話している。この注文代理人は一方で、「ただし、今回の買付けでは実際の株価以上の数字が提案されており、投資家が参加する価値のあるまれなケースになるかもしれない」とも話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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