米国時間9日、UnisysとSAPが四半期決算に関して対照的な予測値を発表した。ITコンサルティング企業のUnisysは決算内容が予測値を下回りそうだと発表する一方、SAPは売上高が予想を上回りそうだと述べた。
Unisysは、同四半期におけるサービス関連プロジェクトやサーバの契約締結が予想外に遅延したため、売上高と利益が当初の予想を下回りそうだという。しかし、このような状況にあるのは同社だけでない。四半期決算が予測を下回るとの警告は多数のソフトウェアベンダーから出ている。
しかし、SAPはこの傾向に逆らい、前年同期比9%増の22億ドルという、予想を上回る売上高を同四半期に達成すると明かしている。First Callによると、ウォールストリートでは、SAPの売上高が21億6000万ドルになると予測していた。
SAPは、営業利益は買収費用と株式ベースの報酬を除いた試算で5億2020万〜5億3260万ドルになる見込みだとしている。この予測値には、SAPが同四半期に買収した企業が計上した売上と利益も含まれている。なお、同社は第2四半期決算を正式に7月22日に発表する予定。
SAPは、ここ1週間の間に業界各方面から出された業績予測の下方修正と、自社の好業績を対比させる狙いから、業績の事前予測値公表に踏み切ったことを明かしている。同社の株価は午前の取引で4.82%高の39ドル79セントを付けた。
一方、Unisysは6月30日締めの四半期の売上が、前年同期比約3%減となる13億8000万〜13億9000万ドルになる見込みであることを明らかにした。同社のこれまでの予測では、売上高は前年同期比約4〜7%増と見られていた。
また、同四半期の利益については、年金関連費用を除いた場合、1株あたり10〜11セントになりそうだという。同社はこれまで、1株あたり14〜17セントの利益を予想していた。
同社では、サービスの売上高については、前年同期から横這いである一方、技術関連売上高が二桁前半まで落ち込む可能性が高いことを指摘している。同社の業績は米国と中南米を中心に落ち込みを見せた。
Unisysは第2四半期決算を7月15日に発表する予定。
同社の株価は午前の取引で13.5%安の11ドル12セントに落ち込んだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果