JCPの募集作戦 有名企業でJCPに名を連ねていないのは、.NetというJavaに似た独自の技術を保有するMicrosoftと、そしてLinuxベンダーのRed Hatの2社だ。Red Hatは、サーバ上でJavaプログラムを動作させるため、ObjectWebから手に入れた「Jonas」というアプリケーションサーバの販売も始めたているとMcNealyは語った。
「両社にはJCPへの出席と参加を是非お願いしたい。この2社がわれわれの方向性を支持してくれるようになれば、JCPの影響力が大いに増すと思う」(McNealy)
Red Hatはこれに対し、JCPを暗に批判した。同社は声明の中で「Red Hatは、さまざまな企業や個人が参加する、コミュニティをベースにした、真のオープンソースプロジェクトに参加する」とした。
McNealyは、複数の企業が参加し、標準化団体と似ていながらSunがJavaを支配下に置き続けるJava Community Processのあり方を擁護した。
「JCPは技術史上ずば抜けて大きな成功を収めたコミュニティ開発の試みだと思う」と語ったMcNealyは、Javaを新しい方向へと向かわせるため、55社の企業がJava Specification Requestsを提出しており、「JSRの半数以上がSun関係者以外の主導によるものとなっている」点を指摘した。
Microsoftに対する怒り
McNealyは、多数の悪質なソフトウェアに利用されてきたセキュリティ上の欠陥を巡り、Microsoftに対して市場が自分と同じように怒りを覚えていないことに驚きを感じると語った。
「ウイルスに対して怒りは感じないのか。理解に苦しむ。ワームとトロイの木馬ウイルスによって第1四半期だけでも3000億ドルの被害があった。われわれはこれらをワームやトロイの木馬と呼んでいるが、これらはMicrosoftウイルスなのだ。きちんと書かれたJavaアプリケーションなら、エボラ熱だろうが炭疽菌だろうが狂牛病だろうが治せる」(McNealy)
McNealyが示した被害額の出所ははっきりしないが、ウイルスなどから生じる被害の影響を金額に換算する方法には、これといった明確なものは存在しない。ウイルスの被害額については、さまざまな市場調査会社から、いろいろな推定値が発表されている。また、Victoria's Secretという下着メーカーが行ったファッションショーのウェブ中継では、生産性が低下し、1億2000万ドルに相当する被害が生じたといわれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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