オーストラリア・シドニー発--Microsoftの会長兼チーフソフトウェアアーキテクトBill Gatesが、オープンソースプログラムよりもソフトウェアの不正コピーの方がMicrosoftにとって脅威であるとの認識を示した。
Gatesは米国時間28日、当地で開催されたメディア向け説明会の席で、「私にとって最大のライバルが何だと思うか」という質問を報道陣に投げかけ、「答えは、違法コピーされたソフトウェアだ。周りを見渡すと、海賊版Windowsの方がオープンソースソフトウェアよりも多いことが良くわかる。その数ははるかに多い」と語った。
また同氏はMicrosoftのソフトウェアについて、「オープンソースのどのソフトより、はるかに高機能かつ優秀だ。大成功を収めた(オープンソースの)ソフトをマスコミがいくつか取り上げて、『おお、これはすごい』などと伝えているのも事実だ。これはこれで素晴らしいことだ。皆が試してくれる製品がいくつもあった方がわれわれも助かる」と述べた。
「(オープンソース団体が)自分自身のシステムを統合しようとして、『よし、これが揃った。あれも揃った。Active Directoryはどうしよう。ソフトウェアアップデートのパッチはどうしよう。各種アプリケーションはどうしよう』と言っているうちに、知的財産に関するさまざまな課題が出てくることに気付く」(Gates)
同氏のこの発言は、John Howard首相との会談も含まれるオーストラリアへの駆け足の訪問のなかで飛び出したものだ。
CNET Networks Australiaが2004年はじめに実施した調査によると、企業のITユーザーは、オープンソースである各種デスクトップ版Linuxの未来は明るいと予想している。回答者の4分の3以上が、Linuxが多少あるいは大幅に力を付けていくだろう、としている。
オーストラリアやニュージーランドから600件近い回答を得たこの調査では、サーバオペレーティングシステム(OS)としてのLinuxの未来を支持する声も高いことが分かった。回答者の56.5%がOS版のLinuxは今後強化されていくと予測し、32.3%がこれが格段に強化されていくと予測している。
また、回答者の大半が平均して少なくとも1日1回利用するOSは、Windows XP(68.9%)かWindowsの他バージョン(62.4%)のみであることが分かった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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