Microsoftは、人間の皮膚をコンジットやデータバスとして利用する方法に関して、特許を取得した。
米国時間22日に公開された米国特許6,754,472には、身に付けた各種デバイスに電気やデータを送る方法や、こうしたデバイス同士でデータ通信を行なう方法が記されている。
Microsoftは提出書類のなかで、腕時計やポケベル、(ベルトに取り付ける)PDAなどのウェアラブルな電子機器が普及し、帽子などに小型ディスプレイが取り付けられるようになったことに触れている。
「人が複数の携帯型電子機器を持ち運ぶようになった結果、1人の人間が利用する各種機器に含まれる入出力デバイスの数は、かなり過剰な状態になっている。たとえば、時計やポケベル、PDA、ラジオにはみな、それぞれスピーカーがついている」と、この提出書類には記されている。
Microsoftのこの特許では、この過剰な入出力デバイスの数を減らすため、単一のデータ入出力デバイスを複数のポータブル機器で共有できるようにする、パーソナルエリアネットワーク(PAN)を提案している。
パーソナルエリアネットワークというコンセプトは、特に目新しいものではない。Bluetoothのように無線信号を用いるものもあれば、赤外線を使用しているシステムもある。また、近距離の人体間の通信技術の開発も行なわれている。最も有名なのは、IBMのAlmaden Research LabsがComdex 1996で披露したプロトタイプのデバイスだが、これはほぼトランプ1箱に相当するサイズで、2人の人間が握手することで電子名刺を交換できるというものだ。
Microsoftの技術は、イヤリングのように小さすぎてインターフェースはおろかバッテリーすらつけられないようなウェアラブル機器にも対応できると、Microsoftの提出書類には記されている。同社によると、100Hzの信号で1つの機器を、150Hzの信号でもう1つの機器を動かすことが可能で、データ信号はこれらの電力信号の上で変調されるという。
さらにMicrosoftは、人体の物理抵抗を利用して、皮膚の一部にバーチャルキーボードを作ることも可能だと述べている。そして、基盤となる全ての技術をカバーするべく、提出書類の最後にはペットについての言及もある。
「この技術を人体に限定する必要はなく、さまざまな動物の体を利用することも可能だ」と同書類には記されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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