Microsoftは米国内で、XML(拡張マークアップ言語)関連技術の新たな特許を取得した。同社は今後、急速に発展中の標準であるXMLに関して、続々と特許を獲得していくと見られている。
2月3日に付与された米国特許6,687,897のタイトルは、「XML-based script automation」(XMLベースのスクリプト自動化)だ。この方法では、複数のソフトウェアスクリプトを1つのファイルに結合するのに、XMLを利用する。異なる言語で書かれたスクリプトも結合できる。
既報の通り、Microsoftや他のソフトウェアメーカーは、XMLをベースとする新技術に関して米国内外で何百もの特許を申請している。XMLは、異なるコンピュータシステム間でデータをやり取りするための標準として、広く採用されているもの。XML標準自体はオープンで誰でも無料で利用できるが、この標準を利用した技術は他の分野と同様に知的所有権で保護される。Microsoftなどの企業は、異なるコンピュータシステム間の相互運用性を残しながら、自らのXML関連技術の権利を保護し、競争力を維持するという課題に直面している。
「こうした話はMicrosoftに限ったことではない。大手メーカーはみな、無償提供できるものと、商用化できるものを見極めようとしている。この件についての意見は、状況によって、日ごと、週ごとに変化すると思う」と、Forrester Researchのアナリスト、Ted Schadlerは述べている。
Microsoftはすでに、同社の新Office 2003ソフトウェアで使用されているプロプライエタリなXMLスキーマを、他のソフトウェアメーカーに無償提供することに同意した。しかし同社は最近、ヨーロッパなどの地域でXML関連特許を申請していることから、同社が取得した特許を利用して、競合するXMLベースのアプリケーションを締め出すのではないかという懸念も生じている。
Microsoftのビジネス開発担当ディレクター、David Kaeferは、同社が他の技術の場合と同様に、自社で特許を取得したXML関連の革新技術を有料およびロイヤリティ無料のライセンスで提供していくと述べている。「要するに、どうすれば顧客とパートナー企業に最良の利益をもたらすことができるか、という問題になる」(Kaefer)
米特許庁は現在までに約100のXML関連特許を付与しており、現在申請中の特許は500以上ある。このなかには、MicrosoftやIBMなどの大手ハイテク企業が申請している複数の特許も含まれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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