沖電気工業とBEA Systemsは16日、SIP搭載J2EEアプリケーションサーバとなるSipAs on WebLogicを共同開発したと発表した。同製品は、「ITと通信の融合を実現し、SIPアプリケーションとJ2EEアプリケーションを同一サーバで実行できる世界初の製品」(沖電気工業代表取締役社長 篠塚勝正氏)という。
両社は昨年12月、それまでの協業関係を強化し、情報通信融合分野で提携すると発表していた。この提携により、両社は沖電気のIP技術とBEAのWebLogicを組み合わせたアプリケーションサーバの設計を進めるとしていたが、今回その製品が具現化され、同日より日本国内での提供を開始することになった。
SipAs on WebLogicは、従来個別のシステムであったJ2EEサーバとSIP APサーバを融合し、ウェブとVoIPアプリケーションをひとつのサーバ上で実行できるもの。これにより、HTTPとSIPのセッション情報の共有やアプリケーション同士の連携を高速に処理することが可能になるという。
BEA SystemsのCEO アルフレッド・チュアング氏(左)と沖電気工業代表取締役社長 篠塚勝正氏 |
また、開発ツールであるWebLogic Workshopを使い、SipAs Workshopコントロールアイコンを画面上に配置、ドラッグアンドドロップなどの簡単な作業だけでSIP対応の通信アプリケーションが開発可能となる。
SipAs on WebLogicは、まず通信キャリアやISPなどをターゲットとして販売を行う。国内での販売は同日より開始されるが、今後BEAの世界的な販売網を生かし、海外での販売も行う予定。海外展開の時期は未定だが、「まずは米国からスタートし、ヨーロッパ、中国市場にも共同で展開する」(沖電気工業 ネットビジネスソリューションカンパニー プレジデント 竹内敏尚氏)としている。
BEA SystemsのCEO アルフレッド・チュアング氏は、「沖電気は、電気通信業界で100年以上の経験があり、日本のIP分野でもトップ企業。BEAのインテグレーションパートナーとしても最高のベンダーだ」と述べ、今回の提携関係が順調に進んだ背景を語った。「今回は両社の提携における最初の発表となったが、今後も共同でさまざまな取り組みを進める」(チュアング氏)
沖電気の篠塚氏も、「BEAはアプリケーションサーバで世界市場トップシェアを誇っている。そのBEAと、IP電話市場で国内1位のわが社が結びついたことで、IP電話アプリケーションサーバ市場でトップとなることは間違いない」との自信を見せた。
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