携帯電話メーカーのNokiaは、Code Division Multiple Access(CDMA)標準の普及を図るため、中国における研究投資を拡大する計画を発表した。
同社が米国時間21日に発表した同計画には、博士課程修了者を対象とした教育研究プログラム「Nokia Postdoctoral Program」の新設、オープンな標準や技術のローカライズを進める部門の設置、CDMA技術の研究開発センターの設立などが含まれる。CDMAは米国でもっとも普及している方式だが、アジア太平洋地域の多くの国々でも採用が始まっている。
中国政府の許可を得て発足するNokia Postdoctoral Programでは、中国人研究者の力を借りて、アジア向けインターフェーズ、中国向け携帯電話のアプリケーション、第3世代およびIPv6用機器など、様々な技術を開発していく。
オープン標準および技術のローカライズに取り組む部門は、中国の研究機関や開発者コミュニティーと緊密な連携を進めることになる。開発者コミュニティーは、既存のForum Nokiaプログラムを通して、Nokia Series 60とJava技術の標準化およびライセンス供与に力を貸すという。加えて、SymbianモバイルOSの技術開発に取り組む大学を、現在の5大学から10大学に拡大する、とNokiaは説明している。
成長著しい中国のCDMA市場を開拓するために、Nokiaは新しいCDMA研究施設を設立し、ソフトウェアの開発・供給を行い、地元の携帯電話キャリアに技術供与していく。同センターは6月に開設予定だが、4月末にインドのムンバイに同様の研究センターを開設している同社にとっては、アジアで2番目のCDMA研究施設となる
さらに同社は、北京にあるNokia Product Creation Centerでの携帯電話の設計および生産を拡大する計画だ。同社によると、グローバルなMobile Phonesビジネス部門が取り扱う携帯電話機の40パーセントが、まもなく同センターで設計・開発されるようになるという。
Nokiaはすでに中国へ大規模な進出を行っており、4工場・5研究施設を保有。Beijing Product Creation Centerは、N2100やN6108といった同社の人気機種を設計・開発している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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