Microsoftが20日(米国時間)、Oracleとの提携を発表した。OracleのデータベースソフトウェアとMicrosoftの開発ツール双方の連携性を高めるための提携だという。
両社は、OracleがMicrosoftのVisual Studioパートナープログラムのメンバーになったこと、Oracleが年内にMicrosoftの開発ツールVisual Studio .Net 2003用のソフトウェアを無料でダウンロードできるようにする予定であることを明らかにした。
Oracleのサーバ技術部門バイスプレジデントPrem Kumarは、このダウンロードソフトウェアについて、OracleデータベースのデータにアクセスするWindowsベースアプリケーションの構築を容易にするものだ、と述べる。
開発者らは長年、Oracleデータベースにアクセスするソフトウェアを、Visual Studioを使って開発してきた。しかし「コードを記述するプロセスは、依然として非常に面倒だ。われわれは、シームレスな統合ポイントの構築に取り組んでいる」(Kumar)
MicrosoftのプロダクトマネージャーNick Abbottは、このダウンロードソフトウェアについて、開発者がVisual Studioを使ってOracleデータベースのテーブルに格納されたデータに容易にアクセスできるようにしたり、データベースアプリケーションをデバッグする機能を提供したり、コード記述プロセスを簡単にしたりすることで、開発プロセスの単純化を図るものだという。今回の提携で、「Oracleデータベースは(Visual Studioを利用する開発者にとって)最上級の選択肢になる」とAbbottは付け加える。
Microsoftは最近、数々の技術提携を発表しているが、今回のOracleとの合意はそのなかの最新の動きとなる。同社は先週SAPと、双方のWebサービス製品を連携させる契約を結んでいる。またMicrosoftとSun Microsystemsは今年、これまでの不和を乗り越え、両社製品を相互運用できるようにすることで合意している。
「Microsoftは、過去に提携したことのない多数の人々と、提携を結んでいる。わが社の開発ツールと密接な統合を図りたいという需要は大きい。顧客からの後押しによって進められている提携もかなりある」(Abbott)
こうした多数の提携や契約の背景には、製品の統合こそが強力なセールスポイントとなることを、大手技術メーカー各社が認識するようになった点が挙げられる。大型顧客は自ら統合に取り組まなくても済むように、技術プロバイダに統合上の問題を解決してもらいたいと期待している。
「われわれはハイテク企業が、製品やアーキテクチャの技術革新で猛烈に競争するよう望んでいる。だが、企業の技術が別の企業(の技術)と接する部分は、完全にシームレスになって欲しいと思っている」とGeneral Motorsの企業技術アーキテクチャ統合ディレクターRichard Taggartは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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