日本ヒューレット・パッカードは19日、インテルのItanium2プロセッサを2つ実装することのできる新プロセッサモジュール「HP mx2デュアルプロセッサモジュール」を開発、これを搭載した新サーバ製品を発表した。
HP mx2は、シングルプロセッサのスペース上に2個のプロセッサを搭載できるもの。同一筐体でプロセッサの搭載数を2倍にすることができ、筐体のコストを抑えることができる。Itanium2プロセッサ用としては初のデュアルプロセッサモジュールで、「現行のItanium2のソケットとピン互換を保っており、既存のItanium2搭載のIntegrityサーバ内で混在させることや、シングルプロセッサをデュアルプロセッサにそのまま置き換えることも可能」(日本HPエンタープライズストレージ・サーバ統括本部長 松本芳武氏)という。
今回発表されたHP mx2搭載Integrityサーバは、HP mx2を最大4モジュール(8CPU)搭載可能なrx4640-8、HP mx2を最大8モジュール(16CPU)搭載可能なrx7620-16、HP mx2を最大16モジュール(32CPU)搭載可能なrx8620-32、およびHP mx2を最大64モジュール(128CPU)搭載可能なSuperdome。価格は、rx4640-8に1モジュール(2CPU)という構成で435万4000円からとなっている。
これらHP mx2搭載サーバには1.1GHzのCPUが使われるが、「1.5GHzプロセッサ搭載の8ウェイIntegrityサーバとHP mx2の8ウェイサーバでパフォーマンスを比較した場合、ほぼ同等だという結果が出ている」(松本氏)という。さらに、「IBM Power4 1.45GHzの8ウェイサーバより高速だ」と松本氏は述べ、「ワンランク上の他社製品と競合することができる」としている。
HPでは他社製品とのマイグレーションプログラムなども用意し、シェアを拡大したい考えのようだ。特に「国内のUnix市場では、特にミッドレンジ以下のサーバでサン・マイクロシステムズが活躍している。このため、サンからのマイグレーションには特に注力したい」と松本氏は述べている。
HP mx2を手にする米HP R&Dセクションマネージャー ロイ・トーマス氏 |
チップの製造には膨大なコストがかかるため、HPではすでに自社チップの製造は中止し、インテルと組むことでItaniumの開発に貢献している。米Hewlette-Packardフォート コリンズ システムズ&テクノロジ ラボ R&Dセクションマネージャーのトロイ・トーマス氏は、「HPではItaniumの開発に関わりつつ、製造コストを削減することができた。両社のコラボレーションでItaniumは発展し、すでにビジネスクリティカルコンピューティングに耐えうるレベルに達している。Itaniumをサポートするアプリケーションも増加しており、今後Itaniumの出荷数がRISCの出荷数を上回ることは間違いない」と述べた。
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