IBMとBrocade Communications Systemsが、ブレードサーバの分野で提携を行った。これにより、IBMのブレードサーバに、ネットワーク型ストレージシステムに接続するための新たな手段が追加されることになる。
IBMは米国時間11日、BrocadeがIBMのブレードサーバBladeCenter向けに2種類のFibre Channelスイッチをまもなく提供開始すると発表した。そのうちの1つは小規模企業向けで、もう1種類は大企業向けになるという。これにより、IBMのブレードサーバに、SAN(Storage Area Network)に接続するための手段が追加されることになる。
IBMは、既にBrocadeのライバルQLogicよりSANスイッチの供給を受けている。また同社は、LANの接続向けには、Cisco SystemsやNortel Networksと提携関係を結んでいる。
ブレードサーバは、ウェブホスティングのような比較的単純な作業によく使用されるが、IBMはこれに優れたネットワーク装置を加えることで、データベースのハウジングのような高度なタスクでもブレードサーバが使われるようになることを目指している。
IBMは、IntelのXeonプロセッサを2基搭載したeServer HS20や、同プロセッサを4基搭載したHS40、自社のPowerPC 970プロセッサを搭載したJS20など、さまざまな種類のブレードサーバを販売している。これらのサーバをSANに接続すれば、ユーザーはより柔軟性の高い使い方ができるようになるとIBMは説明している。
「BladeCenterにBrocadeの先進的なFibre Channelスイッチを組み合わせることで、ユーザーは、IBMのブレード・ソリューションと既存のデータセンターのインフラをシームレスに統合できるようになる」と、IBMのeServer BladeCenter部門でバイスプレジデントを務めるJeff Benckは声明で述べている。
Brocadeのスイッチ製品は、IBMのBladeCenterのシャーシに納められ、BladeCenterの電源や冷却装置を利用するため、ユーザーは新たに専用の装置を買い揃える必要がない。
ネットワーク型のストレージシステムには、SANとNAS(Network Attached Storage)の2種類が存在する。既存のイーサネットを利用するNASのシステムは、SANよりも管理が容易だが、データベースのホスティングなどのような業務には適さない。一方、SANはより高速でより多くのデータを保持できるものの、高価なうえ、特別なネットワーク用ハードウェアやソフトウェア、専門技術が要求される。
BrocadeはBladeCenter向けのSANスイッチ製品を2種類とも6月から販売開始する予定だ。価格は1万4999ドルからになると、IBMは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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