松下電器産業は5月10日、薄型テレビ「VIERA」の新製品として、プラズマ(PDP)テレビ3機種と液晶(LCD)テレビ10機種の計13機種を発表した。6月1日より順次販売する。製品発表会の会場では65V型のPDPの試作機も初披露した。
65V型のPDPの試作機 |
今回発表した製品のうち、地上デジタル放送などに対応したハイビジョンモデルのPDP「PX300シリーズ」3機種とLCD「LX300シリーズ」2機種には、新たに改良された同社の高画質システム「PEAKS」を採用した。PDPでは従来の3倍以上となる36億2000万色、液晶では23億6000万色を表現することが可能なPEAKSドライバーのほか、約20%高速化したPEAKSプロセッサなどを搭載している。
ホームネットワークを意識し、同社のデジタルカメラや携帯電話、DVDレコーダーとの連携も強化している。それぞれSDメモリカードスロットを搭載し、テレビ番組をMPEG4形式で録画することが可能。これにより携帯電話やデジタルカメラの「D-Snap」などでテレビ番組の映像が楽しめるとしている。テレビ用のインターネットサービスであるTナビにも対応する。
そのほか、アナログ放送対応製品としては20V型から14V型までの液晶テレビ3機種、ワイヤレス液晶テレビ1機種、DVDレコーダー一体型液晶テレビ1機種がある。ワイヤレス液晶テレビは20型で、アンテナの設置が難しい部屋にテレビを置くことを想定したもの。ワイヤレス伝送ユニットとの間は5GHz帯を利用するため、家電製品の干渉を受けにくいとしている。
DVDレコーダー一体型は22V型で、DVD-RAM/-Rに対応する。ディスク片面に最長8時間録画でき、9.4GバイトのDVD-RAMディスクの場合なら最長で16時間の録画が可能という。
松下電器では32型以下をLCD、37型以上をPDPで攻めるという戦略を取っており、今回発表された製品群もこの基準に沿っている。この中でも今後は大型のPDPを伸ばしていく考えだ。会場では「世界初」(同社)という65V型のPDPも展示されており、年内に販売される予定という。これらの新製品の投入によって、2004年のPDPシェアは国内で35%、世界全体で20%を狙う方針だ。
製品価格はいずれもオープンだが、市場想定価格はPDPの50V型「TH-50PX300」が90万円前後、42V型「TH-40PX300」が66万円前後、37V型「TH-37PX300」が56万円前後。LCDはハイビジョンモデルの32V型「TH-32LX300」が52万円前後、26V型「TH-26LX300」が41万円前後、廉価版の32V型「TH-32LX30」が46万円前後、26V型「TH-26LX30」が36万円前後、22V型「TH-22LX30」が29万円前後だ。
会場には同社のオリンピックキャラクターである浜崎あゆみさんもかけつけた。松下電器ではアテネで開催されるオリンピックに合わせて大々的な販売促進キャンペーンを行っていく方針で、その中心キャラクターとして浜崎さんが採用されている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」